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そう、そこは一夜限りの「夢の世界」――日本の競馬関係者がドバイを目指す「きらびやかすぎる理由」

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dubai0326take.jpg過去には武豊騎手もアドマイヤムーンで優勝(撮影:編集部)

 3月26日はドバイで「ドバイミーティング」が開催され、賞金総額2,900万米ドル(日本円で約32億4,800万円)という8つの重賞レースが行われ、日本からも現役最強馬ドゥラメンテ、リアルスティール、ホッコータルマエといった実力馬10頭が挑戦するので大きな話題となっている。
(コチラを参照=出走馬とレース展望

 一般論として、輸送や検疫の負担が大きい海外挑戦は競走馬にとってリスクが高い。実際に昨年ドバイに挑戦したジャパンカップ優勝馬エピファネイアはその後怪我が発症して引退となり、またオーストラリアに遠征したトゥザワールドも帰国後に怪我が発症して引退に追い込まれている。

 にもかかわらず、日本の競馬関係者(馬主・生産者・調教師)は毎年ドバイに挑戦しているが、その背景には何があるのだろうか?

 競馬の伝統においてもっとも格式が高いレースは秋に行われる凱旋門賞(仏)だ。日本馬は4度の2着とまだ勝利していない。対して賞金が最も高いレースが、このドバイで行われる「ドバイワールドカップ」だ。このレースの1着賞金は600万米ドルなので、なんと日本円で約6億7,200万円! 2着でも2億2,400万円という破格の金額。これは日本の最高賞金レースであるジャパンカップ(3億円)の倍以上だから恐れ入る。しかもこのレースを勝てば種牡馬としての評価は国際的に高まり、引退後も大金を稼ぐのだから、関係者が1着1億5,000万円の天皇賞(春)ではなくドバイを目指す気持ちもわかるだろう。

 もちろん、賞金以外にも関係者を魅了する仕組みにも注目したい。まず基本的に、招待レースなので通常であれば数千万円かかるといわれる遠征費用の全てを主催者側が負担してくれるのだ。タダで行って6億稼いで帰れる可能性があるというのだから、こんなに素晴らしいことはないだろう。

 さらに調教師、馬主、騎手はビジネスクラスの飛行機が用意され、空港からホテルまでは無料リムジンサービスで送迎。競馬場に併設された一流ホテルで滞在中はいたれりつくせりなサポートという。ちなみに厩務員はエコノミークラスというからこれはちょっと寂しい差別だ。

shokuji90327.jpg競馬場で開催される朝食会も壮観(撮影:編集部)

 宿泊場所として提供されるのは開催地であるメイダン競馬場に併設されている高級ホテル。部屋の窓から競馬場が見えるという徹底ぶりだ。このメイダン競馬場は日本の東京競馬場を凌ぐ世界一の競馬場ともいわれ、ターフビジョンは東京競馬場を上回る約1.5倍の特大サイズ。約6万人収容のグランドスタンドがあり、さらに競馬場にもかかわらず映画館、ショッピングモール、テニスコート、ゴルフ場、ビーチを併設した複合商業施設「Meydan City」となっている。しかも駐車場の収容台数はなんと1万台というから恐れ入る。

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