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「MAXでやった」坂路1番時計の「究極仕上げ」で送り出されるミッキーアイル!規格外の怪物が取り戻した「個性」と「狂気」が王者ビッグアーサーに迫る!


 本来、前半に制御なく加速し、肝心のラストで大きくタイムを落とす追い切りは、いくら速くとも褒められたものではない。普通なら「暴走」といわれても仕方のない内容だ。

 実際、これがもし、同日の凱旋門賞(仏G1)に出走するマカヒキの最終追い切りであれば、国内外のメディアはこぞってマカヒキの不安説を書きたてるだろう。

 だが、これは究極のスピードを争うスプリンターズSに向けてのテストであり、”気持ち”で走るのが身上となるミッキーアイルの最終追い切りだ。

 思い返せば、今回で18戦目となる5歳馬ミッキーアイルは、自分にとっての「ベスト」を求めて常に試行錯誤してきた馬である。この馬が「自分探しの旅」に出るきっかけとなったのは、NHKマイルC(G1)を含む5連勝で挑んだ3歳の安田記念(G1)、そして前哨戦のスワンS(G2)を勝って挑んだマイルCS(G1)で、ともに大敗を喫したことだ。

 ともに前走を勝利した勢いに乗って挑戦したマイルG1。3歳馬だったミッキーアイルは、その現役屈指のスピードに任せて強烈な逃げを打ったが、直線で”逆噴射”。この結果から「折り合いをつけ、脚を溜めないことには、古馬一線級には通用しない」と考えるのは、ごく自然な成り行きだが、それがミッキーアイルから”個性”を奪った。

 そこから主戦の浜中騎手はミッキーアイルに懸命に控えることを覚えさせた。だが、それは結果的に戦績を安定させたが、かつて5連勝した”怪物”を善戦マンに変えてしまった。

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