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JRAロードカナロア初年度産駒「今年わずか2勝」の大不振……オーシャンS(G3)ダノンスマッシュ「最大の懸念」は成長力か

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 高松宮記念(G1)の重要な前哨戦、オーシャンS(G3)が7日(土)に中山競馬場で行われる。昨年の高松宮記念で1番人気を裏切り、4着に終わったダノンスマッシュ(牡5歳、栗東・安田隆行厩舎)が悲願のG1制覇へ向け、ここから始動する。

 1番人気は昨秋のスプリンターズS(G1)を制したタワーオブロンドンが有力とみられる。しかし同じ5歳のダノンスマッシュも重賞3勝の実績に加え、スプリンターズSでタワーオブロンドンから0.1秒差と、その実力は決して引けを取らない。

 スプリンターズSでは同じ57kgだった斤量も、今回はタワーオブロンドンより2kgも軽い56kgなら、ダノンスマッシュが逆転する余地は十二分にある。ただし、血統面からその成長力に「一抹の不安」がささやかれている。

 ダノンスマッシュの父は現役時代に国内外のG1を6勝したロードカナロア。G1競走6勝のうち4勝を5歳時に挙げるなど、競走馬として完成の域に達したのは5歳になってからだった。

 種牡馬としてもアーモンドアイやサートゥルナーリアなどすでに多数の大物を輩出。ダノンスマッシュは、アーモンドアイやステルヴィオと同じロードカナロアの初年度産駒にあたる。

 そのロードカナロアには今、種牡馬として「早熟説」が浮かび上がっている。ダノンスマッシュら現5歳世代の馬齢別成績を見ると興味深い事実が判明した。

【ロードカナロア産駒、初年度世代の馬齢別成績】
2歳時 37-20-21-105/183(20.2%/31.1%/42.6%)
3歳時 48-42-30-294/414(11.6%/21.7%/29.0%)
4歳時 35-33-21-158/247(14.2%/27.5%/36.0%)
5歳時  2-5-7-26/40(5.0%/17.5%/35.0%)
※カッコ内は左から勝率、連対率、複勝率

 ロードカナロアの初年度産駒が2歳時から大活躍したのは記憶に新しい。勝率は20%を超え、複勝率は40%を大きく上回った。しかし3歳時にその数字はガクンと落ちてしまう。勝率は2歳時の半分近くまで低下。ところが4歳になると一転、勝率、連対率、複勝率すべてで3歳時を上回り、一定の成長力を見せた。

 問題は今年に入ってからの現5歳世代の成績だ。まだ2か月が過ぎたところなのでサンプル数は決して多くないが、40戦して挙げた勝ち鞍はわずか2つ。2~3着が多いため、複勝率は4歳時と大きく変わらないが、勝率は5.0%となかなか勝てていない。

 特に顕著なのは、ロードカナロア自身が最もそのスピード力を発揮した芝1200mにおける成績推移だ。現5歳世代の2歳から5歳にかけての勝率は以下の通り、年を重ねるごとに下がっている。

【ロードカナロア産駒、初年度世代の馬齢別芝1200m成績】
2歳時 7-2-8-28/45(15.6%/20.0%/37.8%)
3歳時 17-13-8-81/119(14.3%/25.2%/31.9%)
4歳時 9-7-6-65/87(10.3%/18.4%/25.3%)
5歳時 1-3-3-14/21(4.8%/19.0%/33.3%)
※カッコ内は左から勝率、連対率、複勝率

 1200mを主戦場とするダノンスマッシュにとっては、気掛かりな傾向と言えるだろう。

 その成長力に疑問符が投げかけられ始めているロードカナロア産駒。「早熟説」を払拭するためにも代表産駒の1頭、ダノンスマッシュは始動戦でしっかり結果を残し、悲願のG1制覇へ向け一歩前進することに期待したい。

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