JRA「健康診断中止」も開催継続のため!? 欧州競馬中止も日本が開催できる「舞台裏」

24日、イギリスの『レーシングポスト』は、アイルランドでの競馬を含む全てのスポーツイベントが新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、25日から4月19日まで開催中止になると報じた。
欧州ではすでにフランス、ドイツ、イギリスが競馬開催の中止を発表。これまで無観客競馬を開催してきたアイルランドの中止決定により、欧州の競馬主要国は全て開催中止となった。
その一方、幸いにも日本では無観客競馬で開催が継続されている。その開催継続の舞台裏では、新型コロナウイルス対策がより強まっているという。
「トレセンでの取材にも厳しい制限がかかってきています。調教師部屋での取材は基本的に禁止され、屋外での取材を促されています。厩舎への取材も自粛ムードで、代表者が1人で陣営に話を聞くパターンが増えています。
当然、取材中はマスク着用が必須です。1人でも騎手に感染者が出ると競馬中止という話もある以上、マスク着用は徹底されています」(競馬記者)
25日から外部からの新型コロナウイルス持ち込み防止策の一環として、馬主のトレセン入場制限がかかり、より厳戒態勢が増してきている。
強化されている対策はトレセンに出入りする関係者に限らず、厩舎関係者にも新たな対策がとられている。
「先週は助手や厩務員の健康診断が中止になりました。健康診断で発熱、体調不良が見られた場合、当然、新型コロナウイルスの疑いが持たれます。もし検査を行い陽性反応が出てしまえば、開催中止の可能性があります。
仕事柄、移動が多く感染リスクの高い関係者がトレセンには集まります。そのため、トレセン内全員が陰性とは言い切れないでしょう。健康診断中止にはそういった側面があるかもしれません。もし開催が中止になった場合、倒産の可能性がある新聞社、廃業する馬主もいると噂になっているぐらいですからね」(競馬記者)
実際に、厚生労働省は年1回の定期健診が義務付けられている健康診断に特例措置を取っている。閉鎖空間での感染拡大リスクを踏まえて、健康診断の期限を5月末まで延期することを認めている。トレセンの健康診断中止はこれに当てはまるため、感染拡大防止の観点では当然の対応ともいえるだろう。
新型コロナウイルスの感染者が発見されて開催中止になってしまうのが、最も望まれないシナリオだ。日本では無事に開催が継続されることを祈るばかりだ。
PICK UP
Ranking
11:30更新
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
【香港C(G1)展望】BC制覇の偉業から1か月、ラヴズオンリーユー有終の美へ!レイパパレはC.スミヨンと新コンビ、最大のライバルは最高レーティングの英国馬
横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- JRA調教師の目標は「餌やり」からの卒業!? 競馬界の「影の王」ノーザンファーム外厩大成功に存在意義ズタズタ……
- 四位洋文騎手が「トラウマ」嘆く……武豊騎手も不快感を露にした昨年「マイルCS」ディサイファの悲劇
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- エリザベス女王杯「単勝430.6倍」大激走に19歳ジョッキーも「本当に信じられません」。 武豊1番人気がまさかの結末で生まれたJRA・G1最高配当【競馬クロニクル 第30回】
- 「死活問題」発生に競馬YouTuberが絶滅の危機!? 突然の動画削除にファンも動揺…… チャンネル配信者らに何が起こったのか
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは















