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JRA皐月賞(G1)「日本に光」9年前の父に続け! ビターエンダーに期待したい「オルフェーヴル産駒」らしくなさ

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 新型コロナウイルス感染拡大の影響により、JRAの開催は無観客での実施が続いている。高松宮記念(G1)、大阪杯(G1)、桜花賞(G1)に続き、今週末の19日(日)に中山競馬場で行われる皐月賞(G1)も無観客で行われる。

 こうした国難と呼ぶべき事態の中で行われた皐月賞と言えば、東日本大震災があった2011年の皐月賞を思い出す人も多いのではないだろうか。当時、中山競馬場は震災による被害もあり、皐月賞は予定より1週間遅れで、東京競馬場での実施となった。

 そんな状況下で皐月賞馬となったのがオルフェーヴルだった。その後、日本ダービー(G1)と菊花賞(G1)を制し、3冠馬となったオルフェーヴルの産駒ビターエンダー(牡3歳、美浦・相沢郁厩舎)が今年の皐月賞に出走する。

 前走の共同通信杯(G3)では、1000m通過63秒2というスローペースの中、途中から押し出されるような形でハナに立ったが、最後の直線に入っても脚色が衰えず、内側から並びかけたダーリントンホールと激しい叩き合いを演じ、ハナ差で2着という健闘を見せている。

 その共同通信杯ではF.ミナリク騎手が手綱を取っていたが、その前の3戦は津村明秀騎手が騎乗していた。今回は津村騎手に手綱が戻る。

 その津村騎手だが、昨年10月の新馬戦(東京)で3着に敗れた際は「オルフェーヴル産駒にしては大人しすぎて、ゲートの中でも落ち着き過ぎていた」と語り、続く11月の未勝利戦で初勝利を挙げた際も「オルフェーヴル産駒にしては気性が良く、まだ良化の余地もある」とコメントしている。

 2012年の阪神大賞典(G2)でレース中に逸走するなど、気性面で課題が多かった父オルフェーヴルとは異なるタイプなのだろう。新馬戦ではそんなオルフェーヴル産駒らしさがない点が逆に災いし、ゲートの出も良くなかったようだ。

 しかし、共同通信杯で騎乗したミナリク騎手はレース後に「スタートは速くないと聞いていましたが、好スタートを切ることができました」とコメント。ゲート難は解消されつつあるようだ。

 ビターエンダーは『netkeiba.com』の予想単勝オッズでは93.2倍で12番人気。まだ1勝馬なのだから、この評価もやむを得ないだろう。だが、デビューから一戦ごとに成長している馬だけに、この低評価を覆す可能性は十分にある。

 父オルフェーヴルは震災直後の暗い雰囲気の中で3冠馬となり、多くの競馬ファンに勇気を与えた。その産駒のビターエンダーも、この皐月賞をきっかけにファンの心に残る存在となることができるだろうか。注目したい。

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