JRA岩田望来「京都マイル」まだ未勝利……マイラーズC(G2)ヴァンドギャルドで重賞初制覇の大チャンスも
26日、開幕週の京都競馬場ではマイラーズC(G2)が行われる。過去2年はマイラーズC経由の馬が安田記念を制覇(2018年=2着モズアスコット(2走前)、19年=インディチャンプ4着)しており、春のマイル王決定戦に直結する重要なレースだ。
23日時点、『netkeiba.com』の事前オッズで3番人気に支持されているのがヴァンドギャルド(牡4歳、栗東・藤原英昭厩舎)だ。
前走の東京新聞杯(G3)では2番人気を裏切り、6着に敗れた。その後、放牧を挟み、2か月半ぶりのレースで巻き返しを図る。
「前走は出遅れが全てでした。すぐに挽回していい位置を取りましたが、直線伸びかけたところで前が壁になるシーンもあり、6着という結果は度外視していいでしょう。むしろ1着馬に0秒2差に迫ったことは評価すべきです。賞金的にも陣営は全力で勝ちにくるはず」(競馬誌ライター)
22日の最終追い切りでは、栗東CWで4F51秒8-1F11秒6の好時計をマーク。軽快な脚さばきは大きな成長を感じさせた。
「調教でまたがった岩田望来騎手も『動きも良く、成長を感じます』と話しているように、4歳を迎え一気に本格化しそうな雰囲気が漂っています。京都のマイルは3走前の三年坂特別(2勝クラス)で快勝しており、陣営の期待も大きいですよ」(同)
京都の1600mといえば、ディープインパクト産駒が最も得意とするコースの一つだ。2019年以降、同産駒はこの舞台で最多の21勝を挙げている。2位のロードカナロア産駒が7勝なので、その差は歴然。まさに“ディープ産駒の庭”と言える条件だ。
さらに2018年のサングレーザー、19年のダノンプレミアムとディープインパクト産駒がマイラーズCを2連覇中。今年の出走馬で同産駒はヴァンドギャルドだけなら、狙わない手はないだろう。
鞍上・岩田望来騎手は2走前のウェルカムS(3勝クラス)を初コンビで快勝。現在全国リーディング9位の24勝を挙げ、先週のアーリントンC(G3)では重賞初連対(2着)を果たすなど今、最も勢いがある若手騎手だ。
しかしヴァンドギャルドにとって最大の不安要素が、その岩田望騎手だという。
「(岩田)望来騎手は、デビューから1年あまりですでに60勝以上挙げており、次代のスター候補とも言われています。ただしマイラーズCの舞台(京都芝1600m)では、デビュー以来25戦0勝と一度も勝っていません。単に相性が悪いだけなのか、苦手意識があるのか、どちらにしても本人はあまりいいイメージを持っていないはず。重賞ではまだ荷が重いと言わざるを得ません」(別の競馬誌ライター)
ディープインパクト産駒のヴァンドギャルドにとって、京都マイル戦は最高の条件となるはずだが、このコース未勝利の鞍上が足かせとなってしまうのか。それとも岩田望騎手にとって当該コース初勝利が重賞初制覇となるのか。鞍上の“奮闘”が大きなカギを握っていそうだ。
PICK UP
Ranking
17:30更新- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
- 春のG1戦線に水を差す「醜聞」続く…現役騎手の父に詐欺容疑、G1馬オーナーが逮捕
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛