藤田菜七子騎手がエージェント契約。「根拠なき過熱報道」の裏に現実との大きなギャップ
「トーニャハーディングさん」より16年ぶりのJRA女性騎手として、今競馬界で最も注目されている藤田菜七子騎手。今月から騎乗仲介者、いわゆる「エージェント」を付けて騎乗馬の確保を目指すことが決定していたが、この度正式に契約を結んだようだ。
藤田菜七子騎手を仲介するエージェントは、主に関東所属の騎手と契約している川島康孝氏(元ダービーニュース)。現在は藤田菜七子騎手の他に、所属厩舎の先輩である丸山元気騎手、5年目の原田和真騎手、そして関東のトップ騎手として活躍する柴田大知騎手の仲介を務めている。
その柴田大知騎手を御用達としているのが、サラブレッドクラブ・ラフィアン。競馬ファンにはおなじみの「マイネル軍団」である。
柴田大知騎手が騎乗してNHKマイルC(G1)を制したマイネルホウオウや、天皇賞・春を勝ったマイネルキッツなど数多くの重賞を制しており、今の日本競馬を席巻している社台グループを除けば、最大級のオーナーブリーダーとなる存在だ。
他にも地方競馬からの挑戦で競馬界に衝撃をもたらしたコスモバルクが有名な「コスモ」、近年活躍馬が目立つ「ドリーム」などの冠を表した馬もすべて同軍団の関係馬で、関東を中心にその規模は膨大なものとなる。
そんなラフィアンと関係の深い柴田大知騎手と同じエージェントを付けたということは、藤田菜七子騎手にも「マイネル軍団」などが味方に付く可能性が……ならば、JRA初勝利どころか重賞制覇、はたまた新人王まで見えてくるのではないか――。
筆者はそんな”素人考え”を持っていたのだが、エージェント事情に精通した記者が「そんな甘いものではない」と首を振る。
「いわゆるマイネル軍団ですが、騎乗依頼は各エージェントよりもラフィアンの総帥・岡田繁幸氏や、代表である紘和氏の意向が極めて大きいのが特徴です。したがって、確かに菜七子騎手には柴田大知騎手と同じ川島氏がエージェントに付きましたが、それによって菜七子騎手がマイネル軍団の恩恵を得られる可能性はほとんどありません」(競馬記者)
確かに調べてみると、川島氏が他に仲介をしている丸山騎手や原田騎手がマイネルやコスモといった馬に乗っていることはほとんどない。やはり、女性騎手だからといって競馬界はそう甘くないようだ。残念だが、それでも今後はエージェントを確保した分、今後の騎乗数も増えてくるのかもしれない。
だが、そういえば先日「藤田菜七子騎手にエージェントがつく」という報道があった際、一部のマスコミや競馬ファンから非難の声があったが、実際のところはどうなのだろうか。前出の記者に聞いてみた。
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