
元JRA佐藤哲三氏「運じゃない」長岡禎仁に異例の評価! デビュー9年目で重賞初勝利の苦労人と、数々の大レースを制した名手の「共通点」とは
今回の重賞勝利で再び注目を集めた長岡騎手だが、その一方でコンビを組んだアールスターには以前からずっと付きっきりで調教をつけていたことも話題を呼んだ。これはケイティブレイブにも共通した長岡騎手の特徴で、元JRA騎手の安藤勝己氏も「長岡は自分で調教乗っとる馬は特徴掴めとる」と、その手腕に注目している。
「小倉記念では10番人気の低評価だったアールスターですが、ここまで戦績は【4.7.2.5】で3着以内率72.2%と、その素質を高く評価されていた存在。しかし、その一方でここ2戦はゲート入りを嫌って、発走調教再審査を連続で食らうほどゲートに難のある馬でした。
ですが、小倉記念では無難にゲートに収まると、そこからまずまずのスタートを切ることができました。結果的には、それが大きな勝因の1つになったと思います」(競馬記者)
『netkeiba.com』で佐藤氏が連載する『哲三の眼!』によると、アールスターが小倉記念で上手くゲートをクリアできたのは「長岡君にしかわからない感覚を掴んだのではないでしょうか」「運じゃない」と普段から調教をつけている長岡騎手の力が大きいという。
佐藤氏といえば、現役時代タップダンスシチーやエスポワールシチー、アーネストリーなどのコンビで数々のビッグレースを制した名手。その一方で、「これ」というお手馬を徹底的に育てる“人馬一体”の騎手としても有名だった。
「佐藤騎手は目先の勝利よりも、『先』を見据えて馬と一緒に歩んでいくことを大切にしている騎手でした。
ジャパンC(G1)を勝ったタップダンスシチーや、宝塚記念(G1)を制したアーネストリーはその典型といえる存在。1頭の馬に寄り添って、自ら育成し結果を出すというスタイルは、今の長岡騎手と共通する部分がありますし、佐藤騎手もその点を非常に評価しているのではないでしょうか。乗り替わりが激しい今の競馬界だけに、こういった人馬の絆を育んで結果を残す騎手には頑張ってほしいですね」(同)
先週に重賞初制覇を飾った長岡騎手だが、今週の乗鞍はわずか2レースと現実は甘くない。しかし、その分1頭1頭と向き合える時間はトップジョッキーよりも長いはずだ。
佐藤騎手に「いつかG1も勝つだろうな」と太鼓判を押された長岡騎手。大先輩の期待に応えるためにも、ここから新たな戦いが始まる。
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