
JRA毎日王冠(G2)サリオス、サトノインプレッサに継承される「オグリキャップ伝説」の系譜。3歳馬「不毛の時代」に空けた風穴と“伝説”の序章
11日、東京競馬場で開催される毎日王冠(G2)。『netkeiba.com』による事前オッズでも1、2番人気に推測されている通り、今年の主役は何といってもサリオス、サトノインプレッサという将来性豊かな3歳馬だ。
過去10年を遡っても2010年アリゼオ、2012年カレンブラックヒル、そして昨年のダノンキングリーが勝利するなど、今では3歳馬にとって決して高い壁ではない毎日王冠。毎年、秋のG1戦線を見据えた古馬の一流どころが集結するとはいえ、今年は3歳馬がワンツーを飾っても、特に大きな驚きにはならないだろう。
しかし、かつての毎日王冠には、3歳馬にとって極めて高い壁だった歴史がある。実は2010年アリゼオの勝利が21年ぶりであり、長きにわたって古馬の壁に跳ね返され続けていた。
無論、この時期の3歳馬はクラシックが中心となるが、それでも1995年に皐月賞馬ジェニュイン、翌年には2歳王者バブルガムフェロー、NHKマイルC(G1)の覇者タイキフォーチュン、98年には後の歴史的名馬グラスワンダーとエルコンドルパサーが揃って敗れるなど、超一流どころの参戦もあった。
毎日王冠が現在のように、秋競馬にとって非常に重要度の高いレースとなったのは、1984年にグレード制が導入され、レース体系が大きく整備されたのがきっかけだ。
ちなみに“G2昇格デビュー”となった1984年の毎日王冠は、1着が同年に日本馬として初めてジャパンC(G1)を勝つカツラギエース、2着には三冠馬のミスターシービーと超ハイレベル。こうなっては競走馬として、まだ未完成の馬が付け入るスキはそうそうなく、3歳馬にとっては長く不毛の時代が続いたというわけである。
ただ、そんな中で唯一、歴戦の古馬を打ち負かして“風穴”を開けた3歳馬がいる。伝説的アイドルホース・オグリキャップだ。
PICK UP
Ranking
23:30更新東京ダービー(S1)JRA勢「大侵略」にTCKが対応策! 物議醸した「バルダッサーレ方式」アウトも根本的解決とは言えず……
JRA元騎手・藤田伸二氏の「引退理由」を日本経済新聞が痛烈批判!?「木を見て森を見ない典型」と述べた騎手リーディングの本質とは
アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- 「存在自体が奇跡」常識外の”近親交配”で生まれた怪物・エルコンドルパサーの強さと「伝説のG2」
- 「元イエスタカス」ダッシングブレイズ重賞制覇に高須院長も「イエス」!? 名前に翻弄された素質馬の飛躍が話題
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 「世代最強候補」クロワデュノールは本物なのか?ホープフルSで下馬評を覆す最強刺客
- 【香港C(G1)展望】BC制覇の偉業から1か月、ラヴズオンリーユー有終の美へ!レイパパレはC.スミヨンと新コンビ、最大のライバルは最高レーティングの英国馬