JRA菊花賞(G1)元メジャー「大魔神」佐々木氏へ捧げるリベンジ戦! 三浦皇成「大胆騎乗」活かすダンスインザダークの血
かつては「リアルシャダイ」、少し前までは「ダンスインザダーク」と、血統の優位性が高いと言われる菊花賞(G1)。
今年の菊花賞は、現在のところ収得賞金1500万円組での抽選が予想されるが、それ以上の賞金を持つ馬で唯一ダンスインザダークの血を持つ馬がヴァルコス(牡3歳、栗東・友道康夫厩舎)だ。
「少し前まで」とはいえ、2年前の菊花賞で10番人気ながら3着に入線したユーキャンスマイルも母父はダンスインザダーク。遡ればスリーロールス(8番人気)とフォゲッタブル(7番人気)のワンツーで決まった2009年、デルタブルース(8番人気)が勝利した2004年、ザッツザプレンティの勝った2003年(5番人気)、ヒシミラクルが勝利して大荒れとなった2002年も2着ファストタテヤマ(16番人気)がダンスインザダーク産駒であった。
淀の3000mという条件戦ではお目にかかれない特殊な距離だけに、やはり本質的な長距離適性が問われているのではないだろうか。
ヴァルコスの母母ウインドインハーヘアは、ディープインパクトの母でもある。ウインドインハーヘアにしても芝2400mのG1勝ち馬で、ディープインパクトの「スタミナの源」といえる血統。父ノヴェリストにしても芝2400mのG1を4勝している。
3走前の青葉賞(G2)からヴァルコスに騎乗する三浦皇成騎手も「次走(菊花賞)、使って距離が延びるというのは最高にいい」と、セントライト記念(G2)からの距離延長に大きな上積みを期待する。
そんなヴァルコスのオーナーは、元メジャーリーガーで「大魔神」の愛称でお馴染みの佐々木主浩氏。シュヴァルグラン、ヴィブロス、ヴィルシーナと、所有馬で数々のG1を制した「馬運」の持ち主だ。
前走に引き続きヴァルコスに騎乗する三浦騎手は、佐々木氏とのコンビで過去にシュヴァルグランでの大阪杯(G1)挑戦がある。
『競馬ラボ』のインタビューで、三浦騎手との関係を質問された佐々木氏は「河野(通文)厩舎の見習いの時、キャプテンマジンの調教に乗ってもらった時からですね」とその出会いを明かしている。
過去にもマジンプロスパーのスプリンターズSで出走を予定していた事があったが、この際は出走取消で破綻。互いのタイミングが合ったのが大阪杯であった。
レース前の共同記者会見では「今までのG1で一番、勝ちを意識している。しっかり責任感を持って乗りたい」と決意を語っていた三浦騎手。前年のジャパンCでレイデオロ、キタサンブラックを破って勝利した、シュヴァルグランの能力は誰もが認めるところだった。
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