JRA第2の“デアリングタクト”誕生も!? セレクトセール「6億馬」が1050万で売却! 大盛況ノーザンファーム繁殖牝馬セールで「黒歴史」再び?
27日、北海道苫小牧市のノーザンホースパークで、「ノーザンファーム繁殖牝馬セール」が開催された。
昨年からノーザンファームは、上場頭数が多くなりすぎたなどの理由から自社でのセールを開催している。初年度はプリメラビスタ(未供用、4歳、父オルフェーヴル、母ビワハイジ)が6200万円で落札されたほか、ロードカナロアを受胎したアスティル(5歳、父ステイゴールド、母ヒストリックスター)が、受胎馬の最高価格3700万円が付けられた。
競馬関係者垂涎のノーザンファームが誇る良血牝馬が落札できるとあって、2年目の今年はさらに大盛況。64頭(受胎馬45頭、空胎馬0頭、未供用馬19頭)が上場し、うち主取は2頭のみ。売却総額も昨年から2億円以上も上回る6億9400万円を記録した。
今年受胎馬の最高価格は、ハービンジャーを種付けられたたハープスター(父キングカメハメハ)の初仔アストライア(牝4歳)の5600万円。母系を遡れば、武豊騎手とのコンビで牝馬2冠を達成しているベガの血を引く良血中の良血。4戦して未勝利のまま昨年現役を退いたが、繁殖牝馬として“化ける”可能性は十分だ。
そして今年の最高額は未共用の中から出た。ダーヌビウス(牝3歳)が7200万円で落札されている。同馬は、名牝ジェンティルドンナの全姉で12年の関屋記念(G3)などを勝利したドナウブルー(父キングカメハメハ)を母に持つ。2戦未勝利で今年現役生活を終えたばかりだが、優秀な血脈を持つため、これから誕生するであろう産駒にも期待が集まる。
またベットーレ(サトノダイヤモンド受胎)が4800万円、サブトゥエンティ(キズナ受胎)2700万円、サンライズシェル(ヘニーヒューズ受胎)2400万円、サザンスピード(アルアイン受胎)2100万円などが高額で落札。さらに06年のセレクトセールで、当時最高額の6億円で落札されたディナシー(ニューイヤーズデイ受胎)も今回上場され、1050万円で落札された。
「アストライアとダーヌビウスを落札したのは、シンコーの馬係として活躍した後に“伝説の馬主エージェント”とも呼ばれるようになった鬼塚義臣氏。現在、鬼塚氏は東京サラブレッドクラブにもかかわっているようですので、この2頭の産駒が同クラブで募集されることもあるかもしれませんね」(競馬誌ライター)
ノーザンファームも含まれる社台グループから放出された繁殖牝馬たち。だが、かつて社台グループは繁殖牝馬セールで、今年無敗で牝馬3冠に輝いたデアリングタクトの母馬デアリングバードを売却した“黒歴史”もある。この売却された牝馬から、関係者たちを驚かせる逸材が誕生することもあるはずだ。
ノーザンファームを追われる形になった繁殖牝馬たちの巻き返しに期待したい。
PICK UP
Ranking
17:30更新- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
- 春のG1戦線に水を差す「醜聞」続く…現役騎手の父に詐欺容疑、G1馬オーナーが逮捕
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
関連記事
JRA武豊を背に「2度目」のデビュー戦!? ディープインパクト産駒「大暴走」から2カ月……“怪物”再び!
JRA天皇賞・秋(G1)福永祐一「己との闘い」3冠ジョッキーが背負う“赤い十字架”。 15年前の「苦い記憶」払拭なるか
JRA福永祐一争奪戦が早くも勃発!? コントレイルに続く「極上」素質馬が続々集結……本人が明かした来春クラシックのパートナー有力候補とは
JRA「悪夢再び」北村友一ダノンザキッド無念の降板も「自業自得」!? ダノンスマッシュに続き、またもや川田将雅に乗り替わり……
JRA天皇賞・秋(G1)の裏で「ダート最強馬」決定戦!? 松田国英厩舎の「秘密兵器」2頭が仮対決か……名伯楽が「G1級」と評した素質馬が登場