JRA「大器の片鱗」オヌール見せた極上の切れ! 武豊「ヒヤヒヤした」……スケールの大きさは全姉デゼル以上か
8日、阪神競馬場で行われた5Rの新馬戦(芝1800m)は、武豊騎手の1番人気オヌール(牝2、栗東・友道康夫厩舎)が、単勝1.4倍の圧倒的な支持に応えて快勝。2着は4番人気コーディアル、3着には5番人気スズカトップバゴが入った。勝ちタイムは1分48秒7(良馬場)。
2着馬とはクビ差の辛勝も、着差以上のスケールを感じさせたデビュー戦だったかもしれない。
10頭立てのレースを好位3番手から抜け出して、上がり3Fのタイムは33秒4の切れ味も披露。全姉デゼルの手綱も取った武豊騎手もデビュー時の姉より上の評価をしていたのも納得だ。
血統的にも父はディープインパクト、母のアヴニールセルタンはフランスの2冠牝馬という超良血馬のオヌール。472キロでデビューした全姉デゼルに対し、オヌールは418キロと小柄な馬体だが、鋭い末脚は姉にも見劣らない。
コンビを組んだ武豊騎手はレース後、「ヒヤヒヤしたけどね。まだまだ幼い、気性的もフィジカル的にも。お姉さんとよく似ていますよ」と高評価。「デビュー戦も同じような感じだったし。この時期なので、これからですね。来年が楽しみです」と、早くもクラシックを意識しているとも受け取れるコメントを残したことも、同馬に対する期待の高さが感じられる。
土曜の阪神メイン・ファンタジーS(G3)では、同じく武豊騎手が騎乗していたメイケイエールがレコード勝ち。1週前の追い切りでも芝の3頭併せでラスト11秒1を馬なりでマークしたように、オヌールの魅力は末脚の切れだ。軽い馬場で時計も出ていた開幕週の阪神は、デビュー戦に最適の条件だったといえるだろう。
「後続を突き放すような派手な勝ち方ではありませんでしたが、センスの良さを感じるデビュー勝ちだったと思います。一見、地味に映ったのは武豊騎手が大事に乗ったこともあるでしょう。
内で馬群に囲まれながらもスッと抜け出しての勝利。派手なアクションもないままの押し切りは、ダメージが残らない好内容だったと評価できます。レース後もすぐに息が入っていたようにまだ余力が残っていたと思います」(競馬記者)
姉と大きく違ったのは好位抜け出しで勝利を飾ったことだろう。
スタートが遅いデゼルは、これまでの4戦すべてが後方からの競馬をせざるを得なかった。だが、妹のオヌールは今のところは問題なさそう。
また、デゼルが体質の弱さもあってデヒューが3月と遅かったのに対し、オヌールは11月にデビュー勝ちとローテーションにも余裕がある。次走は未定だが、それまでにどれだけ馬体が成長しているかにも注目したい1頭だ。
PICK UP
Ranking
11:30更新- 【日本ダービー】武豊「何とか間に合いました」キタサンブラック弟と挑む最多7勝目…乗り替わりでも不気味なエコロヴァルツの底力
- 【NHKマイルC】C.ルメール「一鞍入魂」アスコリピチェーノと必勝態勢!オークス、日本ダービーも騎乗馬決定か…シックスペンスとはコンビ解消
- 三浦皇成「これはモノが違う」悲願のG1初制覇が目前で霧散…「今後、ダート界を引っ張る馬になってほしい」宿敵レモンポップへ1年越しの挑戦状
- 「オーナーの逆鱗」に触れた原優介が突然のクビ宣告!? 帝王賞でウィルソンテソーロ降板も決定済み…気になる「鞍上交代」はやっぱりアノ人?
- 【天皇賞・春】「横山典弘マジック」に翻弄された敗戦の弁?大敗でも爪痕残した名手の存在感…テーオーロイヤル、ディープボンドの好走にヒント
- 藤田菜七子「日本ダービー騎乗」は幻に!? 武豊シュガークン×エコロヴァルツ「究極の二者択一」ダービー鞍上問題はスピード決着
- 【オークス】石川裕紀人が滑り込みでラストチャンスをゲット!?血統的に距離延長歓迎の穴候補に浮上…カワカミプリンセス、カレンブーケドールに続けるか
- 「うまく力を出せた」2年目女性騎手が2ヶ月ぶり白星! 「負担重量の注意義務」を怠り戒告処分も…翌日1Rで名誉挽回の好騎乗
- 「信じた俺がアホ」天皇賞・春(G1)大本命テーオーロイヤル優勝も「自信の1点勝負」は空振り…藤田伸二氏が前夜に感じ取っていたドゥレッツァの危険な前兆
- 【NHKマイルC】“アスコリピチェーノVSジャンタルマンタル”仁義なき社台グループの頂上決戦に決着をつける不気味な伏兵!
関連記事
JRA「大物問題児」武豊ディープモンスターが汚名返上の快勝劇! 「上手に競馬してくれた」放馬→競走除外の屈辱デビュー戦も“追試”をクリア
JRA矢作芳人厩舎から「リスグラシュー全弟」がデビュー! 「ジョッキーが自信を持っている」赤っ恥をかいた若手騎手が汚名返上へ
JRA武豊を背に「2度目」のデビュー戦!? ディープインパクト産駒「大暴走」から2カ月……“怪物”再び!
JRA「2.3億円」レシステンシア弟グラティアスがデビュー戦快勝! 加藤征弘調教師「ゴールを過ぎてからが一番速かった」余裕たっぷりのスケール感
JRA福永祐一「キングカメハメハ最後の大物」を大絶賛! 「次は重賞を使ってもいい」大胆騎乗でコントレイル菊花賞(G1)に視界良好