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JRA C.ルメール「距離延びてよさそう」アドマイヤザーゲ究極切れ勝負制した! 兄ロジユニヴァース以来の大物にクラシックの予感

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 15日、阪神競馬場で行われた黄菊賞(1勝クラス・芝2000m)は、C.ルメール騎手の2番人気アドマイヤザーゲ(牡2、栗東・友道康夫厩舎)が優勝。単勝1.4倍に支持された1番人気川田将雅騎手のクインズラベンダーはクビ差の2着と敗れた。

 ただただその強さに驚くしかない。

 O.マーフィー騎手もTwitterで新馬戦の映像をリツイートした注目馬の2戦目は、圧巻のパフォーマンスだった。

 頭数こそ5頭と少なかったものの、出走メンバーはハイレベル。断然人気のクインズラベンダーは黄菊賞と同じく芝2000mだった10月のデビュー戦を2分0秒8のレコード勝ち。2着馬に2馬身半の差をつける圧勝劇を飾った馬だ。

 だが、このレースを境に2頭の評価は逆転することになるだろう。

 これが初コンビとなったルメール騎手は「競馬が2戦目なので、テンションは上がっていました。それでも、後ろから行ってずっと冷静に走れていた。最後もエンジンが掛かってから良く伸びた。2000m以上でも大丈夫です」と、今後の距離延長にも太鼓判。クラシック戦線を意識できるコメントで連勝を評価した。

 レースは、他の4頭が好スタートを決めたのに対し、出負けしたアドマイヤザーゲは4番手の馬からさらに3馬身ほど後方に置かれる格好。頭数が少なかったこともあり、隊列に大きな変化はない。中盤にあたる1000m通過のラップは62秒6と、完全にスローペースで流れた。

 後半に入って徐々にペースが上がったため、アドマイヤザーゲは依然として最後方のまま、直線を迎えることになってしまった。絶好の馬場状態で開催されていた阪神の芝では、絶望的なポジションだったといえる。

 だが、ここからが能力の高さの真骨頂だ。鞍上のルメール騎手のアクションに応えてエンジンが掛かると闘争心に火が付いた。先行勢が前残りする展開を上がり3ハロン33秒4の切れ味でゴボウ抜きを決めたのである。

 勝ちパターンに持ち込んだクインズラベンダーに騎乗した川田騎手にとっては、想定外の強さに屈したと考えるしかないだろう。

「一見、危なっかしい勝利でしたが、見た目以上に強さが光った内容だったと思います。出遅れて最後方から直線だけで他馬を抜き去りました。しかも展開が向いた1番人気馬に対し、正反対の不利な展開からの逆転劇でした。

ネオユニヴァース産駒だった兄のロジユニヴァースは、切れるタイプではありませんでしたが、ドゥラメンテ産駒のアドマイヤザーゲは切れ味も大きな武器となりそうですよ。デビュー戦は好位から抜け出したようにセンスの良さも感じます」(競馬記者)

 2009年のダービー馬ロジユニヴァースはデビューから4連勝で皐月賞(G1)に歩を進めた。そして、母アコースティクスはアドマイヤザーゲを含め、これまで10頭の産駒がデビューしているが、デビューから連勝を決めた馬はロジユニヴァース以来となる。

 連勝の中身も濃かっただけに、次走の結果次第では兄に続いてのクラシック制覇も期待が出来そうだ。

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