
JRA M.デムーロ騎手「すみませんでした」に称賛の声続々! 超良血2歳ブエナベントゥーラ「鼻出血」で1番人気惨敗も”救った”勇気ある決断
21日、東京競馬場で行われた6R・2歳1勝クラスは、4番人気のニシノアジャストが上がり最速の末脚で突き抜けて優勝。2歳戦に定評のあるリーチザクラウンから、また1頭楽しみな産駒が台頭した。
その一方、単勝2.1倍の1番人気に推されながら、8着に敗れたブエナベントゥーラ(牡2歳、美浦・堀宣行厩舎)には、ファンから心配の声が集まっている。
G1を6勝して、2010年には年度代表馬に輝いたブエナビスタを母に持つブエナベントゥーラ。デビュー前から「ブエナビスタの最高傑作」と評され、単勝1.5倍の支持を受けた新馬戦では2着だったものの、仕切り直しの未勝利戦を完勝。この日は勝てば、いよいよ重賞・G1の舞台が視野に入ってくる大事なレースだった。
鞍上を任されたM.デムーロ騎手のエスコートは、ほぼ完璧だった。最後の直線では抜群の手応えで先頭に並びかけるブエナベントゥーラ。今後の展望が大きく開ける2勝目は、もうすぐそこまで来ていると思われた。
しかし、その直後に失速。しばらく檄を飛ばしていたデムーロ騎手だったが、やがて諦めるとズルズルと後退……最後は8着に沈んだ。
「どうやらレース中に鼻出血を発症してしまったみたいです。馬は人と違って鼻でしか呼吸できないので、鼻の穴で出血すると呼吸が難しくなります。鼻出血には単純に打撲などで鼻から出血する外傷性と、肺から出血する内因性のものがありますが、今回の場合は失速具合から後者の可能性もありそうです。
外傷なら比較的早く復帰できますが、内因性なら治療に専念しなければならないので、ある程度の長期離脱は避けられないかと。いずれにせよ、期待の良血馬だけに心配しているファンも多いですね」(競馬記者)
鼻出血といえば、やはり牝馬として64年ぶりに日本ダービー(G1)を制したウオッカを引退に追い込んだ症状として有名だ。
2009年11月のジャパンC(G1)でG1・7勝目を挙げたウオッカだったが、レース後に鼻出血していたことが判明。年末の有馬記念(G1)を断念し、翌年のドバイワールドC(G1)挑戦を表明したが、前哨戦のマクトゥームチャレンジR3でまたも鼻出血……。そのまま引退を余儀なくされた。
「馬にとっては致命傷にもなり兼ねない鼻出血ですが、医療技術の発達により近年では復帰できる競走馬も数多くいます。
有名なところでは来週のジャパンCを予定しているマカヒキは、2歳のデビュー直後に鼻出血を発症しましたが、3歳春には日本ダービーを勝ちましたし、7歳になった今も元気に走っています。ブエナベントゥーラも今回は残念でしたが、復帰を待ちたいですね」(同)
レース後、デムーロ騎手は「早めに動いていきましたが、直線で早々に手応えがなくなって……走りがバラバラになってしまいました」とショックを受けた様子。最後は「すみませんでした」と話すのが精一杯だったようだ。
これまで人気馬でも勝てそうにないと、早々に追う手を緩めてしまう“悪癖”があったデムーロ騎手だが、この日はネット上のファンからも「よく止めてくれた!」「勇気ある決断だったと思う」「ありがとう、ミルコ」と、その判断に称賛の声が続々……。
早めにアクシデントを察知したデムーロ騎手の判断は、ブエナベントゥーラにとって大きなプラスだったに違いない。
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