【徹底考察】チャンピオンズC(G1) コパノリッキー「逆転へ。過去2年と激変した状況が『鬼門』を打ち破る!元王者が手にした『進化』と『真価』とは」
『考察』
今年はかしわ記念(G1)から帝王賞(G1)、南部杯(G1)とG1を3連勝し、一時はダート界の覇権を完全に掌握しようとしていたコパノリッキー。
だが、前走のJBCクラシック(G1)でアウォーディーとの決戦に完敗。他のライバルにも先着を許す5着に敗れて、その立場は大きく後退した。
今回はコパノリッキーにとって「復権」という意味では極めて重要な戦いとなる。もしも、ここで再びアウォーディーに敗れるようなことがあれば、一時は手に仕掛けていた年間最優秀ダート馬の座もライバルに手渡すことになる公算が高い。
したがって、このチャンピオンズC(G1)は何としても新王者にリベンジを果たさなければならないのだが、コパノリッキーにはその前に越えなければならない壁がある。
ここまでダートG1を8勝。紛れもない超一流馬だが、実はチャンピオンズCに限っては一昨年が12着、昨年が7着と共に1番人気で大敗を喫しており、秋のダート王決定戦は本馬にとって絵に描いたような「鬼門」と化している。
まずは、この「鬼門」を克服しない限りは、アウォーディーとまともに戦うことすらできないというわけだ。
一体、何があったのか。まずは、2014年のチャンピオンズCから振り返りたい。
その年の春のフェブラリーS(G1)で、最下位の16番人気・単勝272.1倍という記録に残る大穴をブチ開けてダート王に輝いたコパノリッキー。そこからかしわ記念、JBCクラシックと2つのG1を上積みして迎えたチャンピオンズCだった。ちなみに単勝はフェブラリーSの約1/90となる3.0倍だった。
初のチャンピオンズCはゲートが開いた瞬間に、ほぼ終了した。スタートで躓いて出遅れたのだ。すぐに中団まで押し上げたが、馬群に包まれて動くに動けない形だった。
クリノスターオーが引っ張る流れで1000mの通過は62.3秒。どちらかといえば砂の深い中京ダートのレースとはいえ、G1でこれは遅いペースだ。
結局、このレースを制したのは2番手を追走していたホッコータルマエ。2着のナムラビクター、ローマンレジェンドは好位集団。典型的なスローからの前残り気味の決着である。4着には後方から追い上げたサンビスタ、つまりは翌年の勝ち馬はここですでに片鱗を見せていたということだ。
一方でコパノリッキーは後方から途中で上がっていく気配は見せたものの、ほぼ何もできずに12着大敗。
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