JRA【有馬記念(G1)展望】アーモンドアイと接戦したフィエールマンVSクロノジェネシスの一騎打ち! 武豊ワールドプレミアが大逆転狙う
“2強”をまとめて負かすとすれば、このレースで引退するラッキーライラック(牝5歳、栗東・松永幹夫厩舎)しかいないだろう。
史上最強牝馬アーモンドアイと同世代という不運がありながら、G1・4勝は立派の一言。前走のエリザベス女王杯(G1)では、初コンビのルメール騎手の好騎乗もあって4角手前から早めに進出し、直線でも長くいい脚を使って押し切った。
1週前追い切りでは、栗東CWで78秒9-12秒6という好時計をマーク。直線で気合をつけられると鋭く伸び、好調をアピールした。
鞍上は3冠ジョッキーの福永祐一騎手が務める。5歳牝馬が有馬記念で引退レースを迎えるというのは昨年のリスグラシューと重なる。また、父のオルフェーヴルも7年前にこのレースを勝って引退。父と同じくグランプリレースで有終の美を飾れるか。
G1で3度の2着があるカレンブーケドール(牝4歳、美浦・国枝栄厩舎)は、鞍上に池添謙一騎手を迎えて待望のG1制覇を狙う。
G1だけでなく、いまだ重賞を勝っていないカレンブーケドール。前走のジャパンC(G1)では、同厩アーモンドアイに0秒2の差つけられたが、コントレイルとデアリングタクトの2頭とはタイム差なしと大健闘。その前走は逃げることも予想されるなか、中団からの競馬。直線が短い中山なら、積極的な競馬で持ち味を生かしたいところだろう。
1週前追い切りは、美浦坂路で52秒2-12秒8をマーク。馬なりでも闘争心みなぎる走りを見せ、状態は着実にアップしている。代打の切り札、池添騎手を背に起死回生の一発を放つことはできるだろうか。
昨年の有馬記念で最後方から3着に追い込んだワールドプレミア(牡4歳、栗東・友道康夫厩舎)は、ひと叩きされ、好気配を漂わせている。11か月ぶりの実戦となった前走(ジャパンC)は、7番人気に甘んじたが、中団後方から脚を伸ばし6着。休み明けとしては悪くないレースだった。
1週前追い切りでは、栗東CWを単走で駆け、84秒1-12秒6。世界が新型コロナウイルスに揺れた2020年を締めくくるのは世界の武豊騎手になるのだろうか。
3歳馬の活躍が目立つ有馬記念。今年はクラシックに出走できなかったオーソリティ(牡3歳、美浦・木村哲也厩舎)がコントレイル世代の代表格として臨む。
春は青葉賞(G2)を制覇するも、骨折する不運に見舞われた。菊花賞(G1)にも出走できず、復帰戦はアルゼンチン共和国杯(G2)。骨折明けと大外枠が嫌われ3番人気だったが、先行して押し切る強い内容で重賞2連勝を飾った。
2016年以降は2年ごとに3歳馬が優勝(2016年=サトノダイヤモンド、18年=ブラストワンピース)しているが、この流れを続けることはできるか。
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