
内田博幸「さすが岡部さん」有馬記念(G1)1枠1番に大満足も拭いきれぬ不安「この馬のリズムで……」は自分への戒めか
27日、中山競馬場で行われる有馬記念(G1)に、バビット(牡3歳、栗東・浜田多実雄厩舎)が出走を予定している。
デビューからの2戦はともに2着と敗れたバビットであったが、年が明けた3歳初戦から破竹の4連勝。これまで勝利したレースは全て逃げてのもので、今回も逃げが予想される一頭だ。
24日行われた有馬記念の枠順抽選会で1枠1番に決まり、これには内田博幸騎手も抽選を行った岡部幸雄元騎手に対して「いやー、さすが岡部さん」と満足げに声を弾ませた。
逃げ馬にとっては絶好の枠といえる1番枠。有馬記念自体、内枠有利が定説であるから、当然だといえるだろう。
前走の菊花賞(G1)では10着と惨敗したバビットだが、『サンケイスポーツ』の取材によると、陣営は「調教をやり過ぎました。今回は4連勝したときの、いつも通りの調整で挑みます」と調教パターンを変えたことが敗因と分析。これまでのパターンに戻して巻き返しを狙っている。
今回、出走馬中で唯一の菊花賞からの参戦となるが、過去のデータからも巻き返しは十分に期待できる。
■過去10年の前走菊花賞出走馬 有馬記念成績(着順、勝率、連対率、複勝率)
4- 1- 2- 3/10 40.0% 50.0% 70.0%
過去10年で菊花賞から有馬記念に直行した馬は複勝率7割で、16着に敗れていたトゥザワールドも有馬記念では2着と巻き返しに成功しているのだから相性は抜群といえるだろう。
しかも、菊花賞からの参戦では、過去に同じく内田騎手が騎乗したゴールドシップもいる。有馬記念では通常不利とされる外の7枠13番からの発走。行き脚がつかず後方の位置取りとなったが、3コーナーから外を捲り上げると、直線では驚異の持続力で外から差し切っている。
しかし、鞍上の内田騎手には、過去の有馬記念で苦い思い出もある。バビットを連想させるのは2014年、同じ1枠から逃げたヴィルシーナだ。
レースは16頭立て。スタートから豪快なアクションでハナを主張したのがヴィルシーナ騎乗の内田騎手だった。しっかりと折り合いをつけつつも、3番手以降を離しての逃げ。しかし、4コーナーでは早くも手応えがなくなり、後続につかまると、そのまま馬群に飲み込まれ14着に敗れた。
今年の有馬記念は、2014年と似た状況でもあり雪辱を果たすチャンスだ。「スタートのいい馬で、コースロスなく行けるのは有利。この馬のリズムでいきたいと思っています」と語った内田騎手。「この馬のリズムで」というのは、ヴィルシーナをスタートから出していった戒めの言葉なのだろうか……。
今回は、前走のジャパンC(G1)で大逃げを打つ形となったキセキとの兼ね合いがカギとなりそうだが、マイペースの逃げが叶えば大仕事をやってのけるかもしれない。
PICK UP
Ranking
5:30更新「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
宝塚記念(G1)団野大成「謎降板」に関西若手のエースが関係!? 武豊の不可解な登場と突然のフリー発表…関係者を激怒させた「素行不良」の舞台裏
浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
- 未勝利ルーキーが「深刻理由」で乗鞍激減!?度重なる失態に師匠からはお灸、エージェントも契約解除の大ピンチ
- JRA「出禁」になったO.ペリエ「税金未払い」騒動!? L.デットーリ「コカイン使用」K.デザーモ「アルコール依存症」過去の”外国人騎手トラブル”に呆然……
- 【阪神C(G2)展望】武豊“マジック”でナムラクレア、ママコチャを破った重賞馬が待望の復帰戦! 短距離界の有馬記念に豪華メンバーが集結
- 「世代最強候補」クロワデュノールは本物なのか?ホープフルSで下馬評を覆す最強刺客
- 天才の息子・福永祐一は何故「天才」と呼ばれないのか? 「漁夫の利」に集約されたシュヴァルグランでの「決意」に落胆
関連記事
JRA有馬記念【展開予想】武豊ワールドプレミアの昨年3着とは異なる事情……逃げるのはバビット? クロノジェネシス、フィエールマン「先」に動きそうなのは
有馬記念(G1)キセキのスタートを細江純子さんが「大予言」。バビット単騎逃げを阻むレース展開の「鍵」を握る“暴れん坊”にある予感が……
JRA有馬記念(G1)ヨシオ圏外も「キセキ浜中」に新たな「天敵」!? 角居勝彦調教師「最後」のグランプリレースで「最高」の“フィナーレ”を
JRA有馬記念(G1)「意外な」豪華メンバーに一安心!? フィエールマンVSクロノジェネシスにラッキーライラック参戦、3歳バビットら「未完の大器」が続々……
JRA菊花賞(G1)コントレイル撃破はあの馬に託された!? 東西トレセン関係者「秘蔵ネタ」で「激走気配」漂う伏兵発覚?