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JRA藤田菜七子は「極めて稀な」レアケース。細江純子さんも苦しんだ、今春デビュー「女性騎手2人」に立ちはだかる競馬界の現実と風潮

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 2016年のデビュー以来6→14→27→43勝と右肩上がりだったが、昨年ついに年間35勝と壁にぶち当たった感のある藤田菜七子騎手。競馬界のヒロインも気付けば今年6年目、すでに通算100勝もクリアしており、いよいよ新人ではなく若手・中堅と呼ばれる存在になっている。

 そんな藤田菜七子騎手にとって、今年最も大きな刺激になりそうなのが、3月に騎手候補生の古川奈穂さん、永島まなみさんがデビューを予定していることだ。藤田菜七子騎手も「すごく楽しみ。負けないように頑張りたいですね」と早くも闘志を燃やしているだけに、共演できる日を心待ちにしているに違いない。

 ただ、その一方で女性騎手の活躍は決して簡単ではないという。

「藤田菜七子騎手の成功で、女性騎手にも大きく可能性が広がった競馬界ですが、非常に厳しい弱肉強食の世界であり、騎手全体のレベルは年々上がっています。

藤田騎手以前には、現在ホース・コラボレーターとしてメディア等で活躍している細江純子さんを始め、6名の女性騎手がデビューしましたが、残念ながら鳴かず飛ばず……。昨今は新人騎手を育てる風習も廃れていますし、藤田菜七子騎手は本当にレアケースだと思いますね。

JRAが女性騎手の斤量面を見直したことで希望が持てる部分もありますが、恩恵の無い特別戦や重賞では藤田騎手も苦戦しているのが現実。競馬界全体を見ても女性騎手が活躍することは非常に意義深いと思いますし、ぜひ頑張ってほしいんですが……」(競馬記者)

 確かに、藤田菜七子騎手がデビューした当時は16年ぶりの女性騎手の誕生ということもあって、競馬界全体が菜七子騎手を育てようというムードがあった。

 師匠の根本康広調教師の尽力も然ることながら、競馬界を盛り上げようとDr.コパこと小林祥晃氏や、岡田牧雄氏といった気概のある馬主のバックアップがあったことも非常に大きいといえるだろう。

 そういった点で、今回の古川さん、永島さんは“菜七子フィーバー”から5年しか経っておらず、しかも2人同時というのは、福永祐一騎手らと共に「花の12期生」と呼ばれた細江純子さん、増沢(牧原)由貴子騎手と同様だ。

 当然「注目度」も分散され、コロナ禍ということもあり“静かなデビュー”になることが濃厚だが、昨年のルーキーが苦戦したように注目度が低いことは新人騎手にとっては意外に痛い。

「あくまで個人の意見ですが、古川さんは成功できるかもしれません。すでに模擬レースを連勝している実力も然ることながら、昨年のリーディングを獲った矢作芳人厩舎の所属になることが大きい。

コントレイルなど多くの有力馬がいるだけなく、矢作厩舎は坂井瑠星騎手を育てた実績もある通り、新人を特に大事にする厩舎。最近の坂井騎手の活躍を見ても、そのバックアップは非常に大きな力になると思います」(別の記者)

 一方の永島さんは栗東の高橋康之厩舎の所属が予定されている。

 まだ開業8年目の通算76勝という厩舎だが、高橋調教師にとっては初の弟子。以前からたびたび競馬学校に足を運ぶ姿もあり、永島さんに直接アドバイスするなど、こちらも頼もしいバックアップが期待できそうだ。

 果たして、2人のルーキーは第2、第3の「藤田菜七子」になれるのだろうか。まだまだ騎手になりたいという女性は少数派だが、彼女たちが成功することで「騎手は女性でもやれる職業」というイメージが大きく浸透するかもしれない。

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