JRAフェアリーS(G3)テンハッピーローズ「単勝1.5倍裏切り」福永祐一が懸念材料!? 「2走前」と「9年前」に共通する“失敗”とは……
昨年、コントレイルとのコンビで牡馬クラシック三冠を制覇した福永祐一騎手。いまや押しも押されもせぬJRA屈指のジョッキーであることに疑いの余地はない。
5日の京都金杯(G3)では、2番人気のピースワンパラディに騎乗。勝ったケイデンスコールに足をすくわれる形となったが、ライバルと目されたシュリをうまく内に閉じ込め、2着を確保した。
3日間開催の今週末は、重賞2鞍に騎乗する。10日のシンザン記念(G3)でピクシーナイト、11日のフェアリーS(G3)ではテンハッピーローズ(牝3歳、栗東・高柳大輔厩舎)で今年初重賞Vを狙う。
勝利に近いのは後者の方だろう。夏の小倉で新馬戦を快勝後、2戦目のサフラン賞(1勝クラス)では、サトノレイナスと0秒2差の2着に好走。続くアルテミスS(G3)は、田辺裕信騎手が騎乗し、ソダシ、ククナに次ぐ3着に食い込んだ。
フェアリーSに出走予定の16頭の中で、重賞3着以内の実績があるのはテンハッピーローズだけ。戦ってきた相手関係を考えても頭一つ抜けた存在といえるだろう。ただし、今回と同じトリッキーな中山芝1600mで行われた2走前の福永騎手の手綱さばきを振り返っておかなければならない。
この時は11頭立ての大外11番枠からの発走だったテンハッピーローズ。五分のスタートを切ったが、行き脚がつかず、後方から3~4番手の位置取りでレースを進めた。このとき終始、テンハッピーローズの後ろをマークするように進んでいたのが勝ったサトノレイナスだった。
勝負を分けたのは2頭の4角でのコース取り。テンハッピーローズが4角で大外をぶん回したのに対し、直後にいたサトノレイナスはC.ルメール騎手が一瞬空いたスペースに潜り込み、2頭分内に進路を取った。その数秒後、直線を向いた時にはサトノレイナスがテンハッピーローズの2馬身前にいるというまさにルメール騎手の“神騎乗”だった。
「もし2頭の4角のコース取りが逆なら、もっと際どい勝負になっていたでしょう。逆転まであったかもしれません。福永騎手といえば、年末の阪神C(G2)でもインディチャンプに騎乗し、大外をぶん回し、圧倒的な単勝1.5の一番人気を裏切っています。
また、フェアリーSでも9年前(2012年)に1番人気のオメガハートランドに騎乗。終始外を回され、『クビ+ハナ+ハナ』の4着に敗れた苦い経験があります。福永騎手が人気を背負って負けるパターンは直線で前が壁になるシーンも目立ちますが、最近は大外ぶん回しで差し届かないという場面が意外と多いかもしれません」(競馬誌ライター)
フルゲート16頭がそろった一戦で、福永騎手とテンハッピーローズはどのような競馬を見せてくれるだろうか。
PICK UP
Ranking
17:30更新- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
- 春のG1戦線に水を差す「醜聞」続く…現役騎手の父に詐欺容疑、G1馬オーナーが逮捕
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
関連記事
JRAソダシ&サトノレイナスと“接戦”テンハッピーローズが中心も……トリオンフの半妹クールキャットにオークス2着馬の孫娘も登場【フェアリーS(G3)展望】
JRA武豊VS識者「菊花賞」論争再び!? デアリングタクトVSレイパパレ「初対決」は?「鞍上問題」ルメール嬉しい悲鳴! 新登場「女性騎手2人」 屈辱の「迷実況」から29年【週末GJ人気記事総まとめ】
問われるJRA賞「最優秀」の定義。「ファン投票1位」クリソベリルは何故、最優秀ダートホースを逃したのか。記者投票の「主催競走の固執」にナンセンスの声も
JRA武豊腰痛で3日間開催「騎乗断念」……。シンザン記念(G3)最多7勝ジョッキーから乗り替わりも、ダディーズビビッドは大歓迎!?