
JRAノーザンファーム看板種牡馬ドゥラメンテ「大失敗」の可能性……種付け料高騰も重賞でことごとく惨敗
荒々しさは未だ鳴りを潜めている。
2015年の皐月賞、日本ダービーを圧倒的なパフォーマンスで優勝。翌年の宝塚記念で故障を発症し、競争能力喪失の診断が下され、残念ながら現役生活にピリオドを打ったドゥラメンテ。
社台スタリオンステーションにスタッドインし2017年から種牡馬生活をスタートさせると、供用初年度にいきなり当時の国内の年間種付頭数の過去最高となる284頭もの繁殖牝馬と交配されるなど人気を博し、初年度産駒は昨年にデビュー。6月に行われた新馬戦でアスコルターレが産駒JRA初勝利を挙げたことを皮切りに、2021年2月10日現在、35頭が勝ち上がりを収めている。
順風満帆に見えるドゥラメンテの種牡馬生活だが、その「中身」は決して充実したものではないようだ。
というのも、産駒の重賞勝ち数は未だゼロ。オープンクラスもアスコルターレがもみじSで挙げた1勝のみで、勝ち鞍のほとんどが新馬、未勝利戦という現状だ。種牡馬の同期であるモーリスやミッキーアイルが既に重賞勝ち馬を輩出しているだけに、やや物足りない内容であると言えそうだ。
特に重賞に至っては【0・1・1・15】となっており、先週行われたきさらぎ賞(G3)には、クラシックでの活躍が期待されるダノンジェネラルとドゥラモンドの2頭が出走するも、共に勝ち馬ラーゴムから1秒以上離された大敗を喫している。
「ドゥラメンテは2020年の新種牡馬リーディングでトップを獲得しており、決して悪い成績であるとは言えません。
しかし、それはあくまでも並の種牡馬だとしての話。社台グループの結晶のような血統背景を持ち、鳴り物入りで種牡馬になったドゥラメンテに並々ならぬ期待がかけられていることは、種付け料からも窺いしれます。
2017年に400万円だった種付け料は、2019年に600万円、2020年には700万円と増加。産駒がデビューする前にこれだけ種付け料が上がるというのは極めて稀なことです。幼駒の評判が良かったということもあるようですが、それこそ一昨年に他界したディープインパクトの後釜くらいの期待がかけられているのではないでしょうか」(競馬記者)
2021年はついに1000万円まで種付け料が高騰するも、既に満口になっているというドゥラメンテ。それだけに、現在の重賞成績は確かにいただけない。このままでは馬産地に不穏な空気が流れ始めるのも、想像に難くないだろう。
14日、東京競馬場で行われる共同通信杯(G3)には産駒のキングストンボーイが出走を予定している。2018年の皐月賞を勝利したエポカドーロの半弟である良血馬だ。自身が2着に敗れたレースで息子がリベンジを果たすのをきっかけに、産駒たちの”荒ぶる魂”がついに目覚める……なんて姿に期待したいところだ。
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