JRA横山典弘「不安情報アリ」ステラヴェローチェは物差しに過ぎない!? 超ハイレベル共同通信杯(G3)「確信6点」でクラシック勢力図が激変か
14日、共同通信杯(G3)が開催される。先週のきさらぎ賞(G3)と同じ春のクラシックを占う一戦だが、舞台はスタミナやパワーが重要視された中京最終開催から、スピードや切れが大切になる東京競馬場へ移行。アプローチの角度を大きく変える必要がありそうだ。
先週のきさらぎ賞では◎のラーゴムが勝利するも、切り捨てた人気馬に割って入られ、〇のタガノカイは11頭中9番人気で4着止まりと、あと一歩だった。オッズに目がくらみ、実力馬に対するリスペクトをやや欠いた敗戦……勝負勘は悪くないので、しっかりと修正して予想したい。
その上で、◎はシャフリヤール(牡3歳、栗東・藤原英昭厩舎)だ。
人気馬を本命にするのは気が引けるが、先週の◎ラーゴム以上の手応えがあるので仕方がない。皐月賞馬アルアインの全弟だが、早くから「兄以上」と呼び声が高かった。陣営の評価も「体感したことがないくらいの乗り味」「ゴムまりのような柔らかさ」「かなりのポテンシャルを秘めているし、どれくらいの馬になるのか楽しみしかない」と極めて高い。
期待されたデビュー戦の着差はクビ差と案外だったが、福永祐一騎手は「満点のレース内容」と手応え十分。昨年コントレイルで三冠を制したジョッキーが「クラシックはこの馬」と早くも惚れ込んでいる逸材で、京都記念(G2)のワグネリアンを蹴ってまでこちらを選んだ。「ここで勝ち負けしないとローテが苦しくなるし、結果を出したい」と必勝態勢を誓っているだけに逆らえない。
今回は目立ない新馬戦の着差に加え、朝日杯フューチュリティS(G1)の2着馬ステラヴェローチェの参戦で2番人気が予想される。逆に言えば「今回こそが買い時」になるということだ。レース内容によっては、今回がキャリアで最も美味しい単勝オッズになるかもしれないほどの大器。迷わず1着固定で攻める。
〇には、紅一点のレフトゥバーズ(牝3歳、美浦・萩原清厩舎)を狙う。
クイーンC(G3)を除外になったことでここへ。これまで牝馬が共同通信杯を勝った例はないが、前日に同じ東京のクイーンCがあるのだから、強い牝馬の出走がなかっただけの話だ。近年の牝馬の活躍を見れば「牝馬だから……」という理由で切るのはナンセンス。逆にそれで高騰したオッズを狙い撃ちする。
デビュー戦の勝ち時計が、前日のクイーンCで1番人気が予想されるアカイトリノムスメの赤松賞(1勝クラス)と同タイム。ゴール前の手応えの違いを見れば、レフトゥバーズが仮にクイーンCに出走していれば「楽勝してもおかしくない」とさえ言える。残念ながら除外で共同通信杯に回ったが、陣営もクラシックを控えたこの時期に勝算がなければ使わないだろう。
牡馬が相手になるが昨今、有力牝馬にとって牡馬との2キロ差はやや過剰なアドバンテージと述べざるを得ない。馬格がない馬なので、揉まれない外枠を引けたことも好材料。牝馬特有の切れが活きる今の東京なら強く推せる。
▲には、2戦2勝のエフフォーリア(牡3歳、美浦・鹿戸雄一厩舎)を指名する。
昨年、関東リーディングを獲得した若き天才2世・横山武史騎手が惚れ込む逸材。「どうすれば勝ち負けになるのか、考えて乗った」とデビュー戦から、すでに必勝態勢。デビュー時期からクラシックへ逆算できるほどの大器との出会いは、父・横山典弘騎手とメジロライアンを彷彿させる。
それもただ、若手騎手が惚れ込んでいるだけではない。実は今回の共同通信杯の前に、C.ルメール騎手がこの馬に乗るという話が浮上していたようだ。最終的にはキングストンボーイの藤沢和雄調教師が譲らなかったために予定通りとなったが、横山武騎手にとってはまさに危機一髪だったといえるだろう。
そのキングストンボーイは前走ベゴニア賞(1勝クラス)を勝ち上がり、今回も上位人気が予想される存在。ルメール騎手がそんな有力馬を捨ててまでエフフォーリアを狙ったということは……。粗削りな面がある分▲に留めたが、期待度は十分だ。
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