JRA C.ルメール「もっと楽に勝てた」昨年のオークス馬候補が完全復活! 得意舞台で思い出した勝利の味

14日、東京競馬場で行われた9R・牝馬限定戦の初音S(3勝クラス)は、C.ルメール騎手の1番人気デゼル(牝4、栗東・友道康夫厩舎)が快勝。昨年のスイートピーS(L)以来となる3勝目を飾った。
「もう少し前の位置につけたかったのですが、スタートして前が狭くなり、結構後ろのポジションになってしまいました。能力がある馬で、前につけていたらもっと楽に勝てたと思います」とルメール騎手が振り返ったのも納得だ。
2着馬との差は1馬身だったものの、着差以上の楽勝だった。
16頭立て、芝1800mのレース。デゼルはスタートこそ悪くなかったが、外の馬に内へ寄られて下げざるを得なかった。しかし、そこで慌てないのが、ルメール騎手がリーディングジョッキーたる所以。先行馬群の後ろに取りつくと、外目からリズムよく追走した。
幸いだったのは逃げ馬の刻んだラップが58秒5と流れたことだ。ペースが上がったことで馬群が密集することなく、いつでも抜け出せるスペースを確保することができた。最後の直線を迎えて、早々と鞭を入れられるライバル馬と手応えの差は歴然。先に抜け出して、勝ちパターンに持ち込んだはずのシングフォーユーを楽々差し切ってしまった。
昨年はデゼルにとって不本意な1年だったに違いない。
オークスの権利取りが懸かっていたスイートピーSで、上がり3ハロン32秒5の鬼脚を披露して圧勝したデゼル。本番ではデアリングタクトに次ぐ2番人気に支持されたものの、末脚不発のまま11着に完敗。秋のローズS(G2)でも4着に敗れると、秋華賞(G1)を前に脚部不安で回避という憂き目に遭った。
今年の始動戦となった迎春S(3勝クラス)は、福永祐一騎手とのコンビで1番人気を裏切って3着。再び重賞戦線に殴り込みをかけるためにも、牝馬相手に負けられないところだっただろう。
「友道厩舎のデゼルに対する期待は相当高いでしょう。これまで騎乗依頼した騎手は武豊騎手、D.レーン騎手、福永騎手と一貫して一流騎手が選ばれています。
そして今回、スイートピーSを勝利した東京・芝1800mの舞台にルメール騎手を起用となれば、いかに陣営が必勝態勢だったのかも伝わります」(競馬記者)
晴れてオープン入りしたデゼルにとって、次の目標は重賞制覇である。

オークスで明暗を分けたデアリングタクトは、秋華賞も制して史上初の牝馬三冠まで駆け上がり、今のデゼルにとっては雲の上の存在となってしまった。
再び挑戦状を叩きつけるためにもデゼルの負けられない戦いはまだ始まったばかりだ。
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