
JRA皐月賞には直結せず?存在価値が薄まる「弥生賞」馬から、スターホースが誕生しないこれだけの理由
7日(日)の中山競馬場では、弥生賞ディープインパクト記念(G2)が開催される。2021年クラシックロードに向けて、2歳王者ダノンザキッドらが、どんな走りをみせるか注目が集まっている。
1995年から「皐月賞トライアル」の副称がついている弥生賞は、一生に一度しか手に入らないクラシック1冠目に向けての重要な一戦だった。
事実、JRAが公式記録の発表を始めた1986年以降の皐月賞出走馬を調べると、前走弥生賞組は140頭が出走。これは前走スプリングS(G2)組の184頭に次ぐ出走頭数で、着別度数は[9-10-17-104/140]。勝率6.4%、連対率13.6%、複勝率25.7%は、すべてスプリングS組を超える成績だ。
ところが近年の弥生賞を振り返ると、「皐月賞に直結しない重賞」として認めざるを得ない結果しか残っていない。
10年前の2011年以降、弥生賞組から皐月賞馬が誕生していないのが、なによりの証拠。2000年から2010年までの10年で5頭も誕生していた頃と比較すると、過去10年の弥生賞組の不振が一層、明らかになるだろう。
過去10年の皐月賞に出走した前走弥生賞組は41頭。着別度数は[0-5-2-34/41]で、勝率0.0%、連対率12.2%、複勝率17.1%と、寂しい成績が残っている。
近3年に絞ると、前走弥生賞組の皐月賞での不振はさらに際立つ。
最高着順は2018年2着サンリヴァル(弥生賞4着)まで遡り、2019年は6頭出走も全て7着以下。昨年も2頭が皐月賞に出走したが、弥生賞優勝馬のサトノフラッグが期待を裏切る5着に終わったことは、記憶に新しいだろう。
皐月賞へ有力馬を送り込んでいたかつての弥生賞は、なぜここまでレベル低下したのだろうか。その理由のひとつに、昨今のクラシックに向けた出走ローテーションが、ひと昔とは明らかに変化した点が挙げられる。
ひと昔前であれば、新馬戦に勝った後、中2〜3週で500万下(現在の1勝クラス)も勝利。休養と調教を挟み、暮れの2歳重賞を使って獲得賞金を稼いでから年内は休養。年明け緒戦は3月上旬の弥生賞で……というようなローテが「王道」だった。
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