JRA武豊「すれ違い」姉の無念はオヌールで晴らせる!? オークス(G1)デアリングタクトに「惨敗」のリベンジへ強く結ばれた妹との絆
姉の無念を晴らせるだろうか……。
これまで2戦2勝と負けなしのオヌール(牝3歳、栗東・友道康夫厩舎)が、オークストライアルのフローラS(G2)を目標としていることがわかった。
オヌールの全姉デゼルは、その血統からもデビュー前から大きな注目を集めていた馬だ。父ディープインパクト、母はフランスのG1レースを2勝した名牝アヴニールセルタンという良血馬。1歳時に骨折する不運もあって年明けデビューとなったが、既走馬相手となった未勝利戦では武豊騎手が騎乗し、スタートで後手を踏みながらも豪快な差し切り勝ちを収めている。
D.レーン騎手に乗り替わった2戦目のスイートピーS(L)で2連勝を飾り、3歳3月デビューながらもオークス(G1)に出走したデゼルは後の三冠馬・デアリングタクトに次ぐ2番人気に推されたが11着と惨敗。中2週での関東遠征というローテーションも堪えたのだろう。
オークス後は武豊騎手に手綱が戻ったが、ローズS(G2)で4着。その後に予定していた秋華賞(G1)は回避となったものの、出走できたとしても武豊騎手は凱旋門賞(G1)騎乗のため渡仏中と「すれ違い」も多かったのかもしれない。
一方、そんな武豊騎手にとって、姉以上に頼もしい存在がオヌールだ。
これまでの2戦はクビ差、半馬身差とともに僅差の勝利ながら、デビュー戦を上がり33.4秒で押し切ると、2戦目は32.7秒の上がりで快勝。繰り出される末脚の破壊力が、そのポテンシャルを物語っている。
これまでの2戦で鞍上を務める武豊騎手が、デビュー戦の後「気性面も、フィジカル的にもまだ幼いからね」と語ったように、410kg台の馬体はまだ成長途上といえるのかもしれない。しかし、逆に言えば「お姉さんとよく似ているし、これから良くなっていくと思う」という言葉からも、成長の余地を残しているともいえるだろう。
姉同様の成長力を見せ、2戦目のアルメリア賞を制した際には「(初戦と比べ)更に良くなっていましたね」とコメント。「着差以上の強さを感じました」と、武豊騎手もその素質に惚れ込んでいた。
姉とは違い、デビューからの臨戦過程は至って順調。オークス参戦への間隔も、姉がスイートピーSからと詰まっていたことに対し、フローラSからなら中3週は確保できる。
武豊騎手にとって、姉デゼル以上の絆で結ばれたオヌールへの期待は大きかったはずだ。
しかし、これまで手綱を執っていた武豊騎手が20日の阪神競馬で骨折。22日、武豊騎手が京都市内の病院で改めて精密検査を受けたところ、「右足の第2、第3、第4中足骨骨折という診断」だったことを自身のホームページで報告している。
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