JRA 皐月賞(G1)ノーザンファーム「お抱え騎手」が上位独占!? 桜花賞(G1)でも見せつけた層の厚さ、赤丸急上昇の注目騎手が狙い目か
18日、中山競馬場で行われる皐月賞(G1)は、エフフォーリア、ダノンザキッドの2強対決と目されている。
『netkeiba.com』の予想オッズ(12日現在)では、2.6倍で1番人気のエフフォーリアに対して2.8倍の2番人気にダノンザキッド。7.1倍の3番人気ディープモンスターに大きな差をつけている。エフフォーリアとダノンザキッドは、どちらもノーザンファーム生産馬。今年の皐月賞には、日本の競走馬生産界トップの育成牧場から大挙12頭が出走する。
ノーザンファーム生産馬は、先週の桜花賞でも11頭が出走。結果的に上位7着までを独占したように、皐月賞でも無視できない存在といえるだろう。
そこで注目したいのは、皐月賞に参戦を予定している主なジョッキーのノーザンファーム生産馬への騎乗数だ。
■2021年 各騎手のノーザンファーム生産馬騎乗数
(騎手、騎乗数、皐月賞騎乗馬)
ルメール 103鞍 アドマイヤハダル
吉田隼人 78鞍 ステラヴェローチェ
福永祐一 70鞍 レッドベルオーブ
川田将雅 60鞍 ダノンザキッド
横山武史 58鞍 エフフォーリア
吉田隼人騎手の78鞍は意外であったが、桜花賞を1番人気のソダシで勝利。結果的に、ノーザンファーム生産馬への騎乗数、上位3人での決着となったのは見逃せない。
1着ソダシ 吉田隼騎手
2着サトノレイナス ルメール騎手
3着ファインルージュ 福永騎手
皐月賞でルメール騎手はアドマイヤハダルに騎乗するが、これは元々騎乗を予定していたオーソクレースの回避によるもの。アーモンドアイ、グランアレグリアをはじめ、多くの実力馬を任されて来たお抱え騎手だけに、順当な結果ともいえそうだ。
ただ、吉田隼騎手はステラヴェローチェ、福永騎手はレッドベルオーブに騎乗。この2人が朝日杯FS(G1)組に騎乗するのは気になるところである。
「朝日杯FSの結果からも、2頭でいえば1馬身半先着した2着ステラヴェローチェの方でしょう。共同通信杯は5着に敗れましたが、2着ヴィクティファルスとの差は0.1秒と僅かでした。鞍上の吉田隼騎手も桜花賞でソダシを勝利に導いたように乗れていますからね。
ヴィクティファルスを2馬身半ちぎったエフフォーリアは強敵かもしれませんが、レッドベルオーブも含め朝日杯FS組が通用する可能性もあるのではないでしょうか」(競馬記者)
朝日杯FS組はホープフルS組とは未対戦で、特に吉田隼騎手はノーザンファーム生産馬の騎乗数からも有力馬が回ってきている感すらある。記者も話すように、ステラヴェローチェが皐月賞で通用する可能性は十分にあるだろう。
先週も3勝を挙げ、関東リーディングトップを走る吉田隼騎手。皐月賞でもその手腕に期待したいところだ。
(文=北野なるはや)
<著者プロフィール>
某競走馬育成牧場で働いた後、様々なジャンルの仕事で競馬関連会社を転々とする。その後、好きが高じて趣味でプログラミングを学習。馬券には一切のロマンを挟まないデータ派であるが、POG(ペーパーオーナーゲーム)では馬体派という奇妙な一面も持つ。
PICK UP
Ranking
17:30更新- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
- 春のG1戦線に水を差す「醜聞」続く…現役騎手の父に詐欺容疑、G1馬オーナーが逮捕
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
関連記事
JRA【皐月賞(G1)展望】「超新星」エフフォーリアVS「2歳王者」ダノンザキッド! アノ“怪物”は戸崎圭太と新コンビ結成! ★上位人気馬予想オッズ付き★
JRA 皐月賞(G1)M.デムーロ「危機一髪」でグラティアス確保!? 昨年に続く強運で「乗っ取り」回避も思い出される苦い過去
JRA「フルゲート割れ」皐月賞(G1)と「最高峰」日本ダービー(G1)の差が広がる一方!? 同じクラシックでなぜここまで「格差」が広がったのか
JRA 「幻の秋華賞馬」レイパパレ高野友和調教師の挫折……、4年前に味わった皐月賞1番人気馬との苦い記憶とは
JRA皐月賞(G1)エフフォーリアでもC.ルメールの「予告」が実現!?デアリングタクト三冠達成前、レイパパレへの匂わせ発言に注目集まる