
JRA 武豊が「ダービージョッキー」の貫録を見せたアドマイヤベガ!「苦しい」「嬉しい」「ホッとした」連覇…… テイエムオペラオー、ナリタトップロードを大外から一閃
30日に東京競馬場では東京優駿・日本ダービー(G1)が開催される。ダービーといえば、あらゆるホースマンが勝利を夢見る世代の頂点を決するレース。「ダービーを勝てたら辞めてもいい」と恋焦がれた柴田政人氏ほか、数々の名言を生んだ。
ダービーで史上最多5回の優勝を誇る武豊騎手でさえ、初めてダービージョッキーの栄誉を手にしたのは、1998年スペシャルウィークとのコンビ。後に「何もできなかった」と振り返った初騎乗から10度目の挑戦だった。
「競馬界の七不思議」ともいわれた武豊のダービー未勝利だったが、スペシャルウィークでの初勝利を機に、まるで憑き物が落ちたかのように天才騎手は勝利数を重ねていく。
武豊騎手にとって2度目のダービー勝利となったのが、アドマイヤベガとのコンビで挑んだ99年だ。
同馬の血統は父にフジキセキの活躍を筆頭に、日本の競馬界を席巻していたサンデーサイレンス、母は桜花賞、オークスを制覇した二冠牝馬ベガという超良血。アドマイヤの冠名で知られる名物オーナー・近藤利一さんが所有した。
98年11月の京都で武豊騎手を背にデビューしたアドマイヤベガだが、1位で入線したものの、最後の直線で斜行したことで4着に降着。この騎乗停止処分により、武豊騎手はエリザベス女王杯(G1)とジャパンC(G1)で、エアグルーヴへの騎乗が叶わなくなるというアクシデントも発生した。
そんなパートナーの苦労を知ってか知らずか、アドマイヤベガは未勝利戦を使われずに “飛び級”でエリカ賞(500万下)、ラジオたんぱ杯3歳S(G3)を連勝。クラシックの主役として年明けの弥生賞(G2)で復帰する。
しかし、単勝1.5倍の支持を集めながらもナリタトップロードの2着に敗退。本番の皐月賞(G1)で巻き返しを期したものの、直前の体調不良により体重を大きく減らし、万全な状態での出走とはならなかった。
後に三冠を分け合うことになる3頭が一堂に会した第1ラウンドは、テイエムオペラオーが優勝。ナリタトップロードは3着、アドマイヤベガは6着に敗れる。皐月賞で大敗したことにより、ダービーでアドマイヤベガは初めて1番人気から転落し、その座をナリタトップロードに明け渡した。
陣営の懸命な努力の甲斐もあって、アドマイヤベガは皐月賞で減っていた馬体重を回復。立て直しに成功して迎えたフルゲート18頭立ての大一番。前年の勝利で「ダービー未勝利の呪縛」から解き放たれた武豊騎手の手腕が、若手騎手が手綱を取るライバルと明暗を分けた。
PICK UP
Ranking
5:30更新JRA「謎の主取り」ディープインパクト産駒「大盛況」も唯一の敗者……セレクトセール「平均2億円」ディープ特需に埋もれた“13番目の男”とは
JRA“6億円馬”ディナシー「セレクトセール最高落札馬は走らない」負の格言代表的存在が繁殖牝馬セールへ
アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
- キタサンブラック産駒を超高価格で落札「謎の購買者」が2年連続で話題に? 昨年の落札馬は「有名オーナー」の名義に
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 「庭先取引」の問題点を一変させたセレクトセール!億超え馬を落札する名物オーナーたちも登場…オープンでフェアな取引に多大な貢献【競馬クロニクル 第63回】
- JRA「6億円」の衝撃から3年、まさかの「名義変更」から2カ月。アドマイヤが“北の大地”で存在感を示す!
- JRAも「G1同日開催」を増やすべき? 香港春競馬「大変革」に日本競馬の進化を求める声も……
関連記事
JRAセレクトセール「高額落札馬」はダービーを勝てない!? 日本ダービー(G1)サトノレイナスを “おねだり”した国枝栄調教師を襲う「不吉なジンクス」とは
JRA 武豊ディープモンスターに求められるのは実力より運!? 「最も運のある馬が勝つ」日本ダービー(G1)「馬券圏内」の9割に当てはまった勝利への条件
JRA C.ルメール「強奪未遂」エフフォーリアに手のひら返し!? 日本ダービー(G1)サトノレイナスで「勝利宣言」に違和感、ソダシの“二の舞”を予感させる意味深コメント
元JRA調教師・角居勝彦氏もサトノレイナスのダービー制覇に太鼓判!? ウオッカ以来の偉業達成に求められる条件とは
東京優駿(G1)エフフォーリアにまさかの黄色信号!? 3馬身差“圧勝”皐月賞(G1)に隠された“ダービー凡走”の前兆