真剣勝負の裏にある真実に斬り込むニュースサイト・GJ
GJ
真剣勝負の真実に切り込むニュースサイトGJ
NEW
2021.06.29 19:00
帝王賞(G1)強い地方馬はカジノフォンテンだけじゃない!? JRA勢より怖いのはミューチャリー、同期のライバルが身につけた新たな戦法とは
文=寺沢アリマ
それが、捲りである。
同馬の弱点の1つに道中で位置を取りに行くと終いの脚が鈍くなる点があった。昨年の川崎記念(G1)では好位でレースを進めたが自慢の末脚が不発に終わった。そのため、どうしても直線一気の競馬に徹する他なかった。
しかし、大井記念では勝負どころで徐々に位置を上げて、4コーナーでは2番手まで浮上。直線に入ると更に加速し、2着に6馬身差をつける圧勝。相手が南関東競馬所属馬であったため、中央交流G1に比べレベルが低いことは否めない。しかし、相手の中には元々中央競馬で活躍していた馬や4月にカジノフォンテンと接戦を演じたタービランスなどの強豪がいたのも事実である。
それら強豪を新戦法でねじ伏せた。それもかしわ記念(G1)から中1週の強行軍でやり遂げたのは“強い証”だろう。
管理する矢野師は「精神的に大人になってきた感じで、力もつけてきている」と成長をアピール。確実にミューチャリーは変わってきている。ミューチャリーの大井2000m持ち時計はメンバー3位。また、半年前の東京大賞典は首位と0秒2差。走る下地は揃っている。
中央馬という高い壁と同期ライバルの躍進に辛酸を舐め続けてきたミューチャリーだが、逆襲の時はきた。成長した今回、悲願のG1勝ちへ突き進む。
(文=寺沢アリマ)
<著者プロフィール>
大手スポーツ新聞社勤務を経て、編集部所属のライターへ。サラ系・ばん馬のどちらも嗜む二刀流で「競馬界の大谷翔平」を目指すも収支はマイナス。好きな競走馬はホクショウマサル。目指すは馬券的中31連勝だが、自己ベストは6連勝と道は険しい…。
PICK UP
Ranking
5:30更新- 岩田康誠「キレ散らかし」返答にインタビュアーもタジタジ…名手が信じたドウデュース世代の実力馬が有馬記念前に答え合わせ
- フォーエバーヤング、ヤマニンウルスに強敵登場か?ダートの新星に団野大成も「元々ポテンシャルを感じていた」「いい内容だった」と太鼓判
- 永島まなみ「率直な気持ちは悔しい」武豊に無情の乗り替わり…G1初騎乗から1年。単勝170.6倍の16番人気5着好走に確かな手応え
- 【菊花賞】武豊「絶縁」から和解した救世主と見学回避!ルメールのお下がりでも戸崎圭太より不気味?
- 【朝日杯FS(G1)展望】武豊、ドウデュース以来の戴冠へ無敗の大物とタッグ! 北村友一×バゴ産駒の逸材で第2のクロノ旋風に期待
- 藤田伸二「酷いレース」のマリーンCにブチ切れ?「何を学んできたのか不思議だわ!」田口貫太に不満爆発
- ドゥラメンテ近親の「元クラシック候補」が反撃の狼煙!ダートのレコードホルダーが芝重賞に再挑戦
- 岩田望来「61度目」で強運手繰り寄せた初G1勝利…団野大成、菅原明良ら同期とのギャップで問われた本当の実力
- 「ダートの大物」が長期休養からついに復帰…負かした相手には後のG1馬も…怪物牝馬の走りに注目
- 【東京大賞典(G1)】フォーエバーヤングVSウシュバテソーロ! ラムジェット、ウィルソンテソーロなど豪華メンバーが集結
関連記事
クロノジェネシス完璧エスコートも「苦手」条件が牙をむく!? 帝王賞(G1)「代打」ルメールがクリンチャーに歓迎されない理由
【帝王賞(G1)展望】「大井の鬼」オメガパフューム中心も混戦模様!「砂のサイレンススズカ」の代表産駒が地方初見参、上半期のダート王決定戦に豪華メンバーが集結!
JRA 川田将雅に「騎乗馬選択」の自由なし!? 帝王賞(G1)クリンチャーとの無敗コンビ解消の裏に、浮かび上がるのは主戦騎手の呪縛か
クロノジェネシス完璧エスコートも「苦手」条件が牙をむく!? 帝王賞(G1)「代打」ルメールがクリンチャーに歓迎されない理由
外国馬が来ないジャパンCは「廃止」した方が早い? 国際競走新設へ臼田理事「8月に間に合うよう」JRAの懸命な努力もファンの共感を得られない理由