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JRA・2歳戦線に「異常」あり!? 人間の世界とは正反対……早生まれは例年以上の高勝率も、狙い目は「圧倒的」単勝回収率の〇月生まれ!

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 日本人の約4分の1は「早生まれ」と呼ばれる。誕生日が1月1日から4月1日のいわゆる「早生まれ」の人は、それ以外の「遅生まれ」の人に比べ、小学校低学年頃まで成長差が大きいとされる。地域によっては、「早生まれ」の児童には特別な配慮がされるケースもあると聞く。

 サラブレッドの世界でも、生まれた月によって「早生まれ」と呼ばれるケースも。

 国内のサラブレッド生産のピークは毎年3~4月で、これよりも早い1~2月に生まれた馬を「早生まれ」、5月以降に生まれた馬を「遅生まれ」と呼ぶことが多い。JRAでは2歳6月に新馬戦がスタートするが、1月生まれと6月生まれでは生を受けてからの時間に大きな差があり、成長曲線に違いが生じるのは当然のことだろう。

 実際に過去3年間の6~8月に行われた2歳戦を誕生月別で比較してみると、やはり生まれるのが早ければ早いほど好成績を残していることがわかる。

【2歳馬の誕生月別成績、2018~20年の6~8月】
1月生 12.9%、26.5%、39.0%、76%、75%
2月生 10.0%、20.2%、28.8%、101%、82%
3月生  8.9%、16.9%、25.6%、73%、73%
4月生  7.1%、14.2%、21.3%、75%、70%
5月生  5.1%、11.2%、18.6%、73%、61%
6月生  3.0%、12.1%、21.2%、 9%、196%
※左から勝率、連対率、複勝率、単勝回収率、複勝回収率

 ご覧の通り、一番左の勝率はきれいに降順に並んだ。連対率と複勝率は5月生まれと6月生まれが入れ替わっているが、6月生まれは頭数も少なく、これはあくまでも参考値。2歳夏の早期にデビューする若駒にとって、この時期は誕生月が大きくものを言う。

 ただし、回収率を見ると、2月生まれが単勝、複勝ともに高く、6月生まれを除けば、その他の月はほぼ横並び状態。2歳戦の的中率を上げるには、セオリー通り、「早生まれ」の馬を重視すべきだろう。

 しかし、19年に生まれた今年の2歳馬は傾向が少しだけ異なるようだ。

【2歳馬の誕生月別成績、2021年6月】
1月生 17.2%、27.6%、34.5%、55%、55%
2月生 11.0%、23.3%、32.9%、42%、63%
3月生  7.9%、14.9%、22.8%、119%、82%
4月生  5.8%、12.6%、21.4%、69%、74%
5月生  3.0%、9.1%、15.2%、6%、52%
6月生  0.0%、0.0%、0.0%、0%、0%

 今年の2歳戦がスタートしてまだ1か月だが、際立っているのは、「早生まれ」の勝率の高さ。特に1月生まれは、過去3年を上回る活躍ぶりだ。勝率が降順なのは例年通りだが、注目は回収率。「早生まれ」の回収率は過去3年に比べてやや低めで、代わりに3月生まれが単複ともに抜けている。

「早生まれ」が例年以上の好成績を残しながら、回収率が低いのは、ファンの目や分析力の賜物だろうか。まだ2歳戦は始まったばかりで、傾向は大きく変わるかもしれない。しかし、高配当を狙うなら今年は3月生まれが狙い目だ。(文=中川大河)

<著者プロフィール>
 競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。

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