GJ > 競馬ニュース > 「米国芝3冠」って何?  > 2ページ目
NEW

JRA競馬ファンが知ってそうで知らない「米国芝3冠」って何? 社台ファーム・吉田照哉氏の挑戦が日本競馬の「脱・菊花賞(G1)」に拍車?

【この記事のキーワード】, ,

 以上が米国芝3冠競走である。最長距離が2400mであることと、3レースが約2カ月間で行われることから、トウキョウゴールドのような海外馬にとっても皆勤賞を狙いやすい競走体系になっている。

 また、ベルモントパークとサラトガの2場は競馬場と厩舎地区が隣接しているため、滞在競馬が可能だ。海外からの遠征馬を受け入れる態勢や環境が整っている。

 総賞金は日本のG1競走と比べ低いが、これまでダートしか3冠競走がなかったように、米国競馬は芝の番組が整備されていなかった。そのため米国は、全体的にダートよりも芝の方がレベルが低い。

 それを裏付けるように、日本馬も勝利例こそ少ないが、アメリカの芝レースで好成績をあげている。シーザリオが制したことで有名なアメリカンオークス(G1)では、過去4頭が出走し1勝2着2回、全頭掲示板である。他にも近年では、ダンスインザムードやヌーヴォレコルトなどが米国で勝利している。 

 日本の3歳牡馬にとっては近年、2400mの日本ダービー(G1)には出走しても、3000mの菊花賞(G1)を嫌う傾向が如実だ。そういった陣営にとっては、中距離で戦える米国芝3冠路線が今後、選択肢に浮上しても何ら不思議はないだろう。

 現在、コロナ禍で海外遠征が難しい状況であるが、終息すれば日本からも米国芝3冠に挑戦する馬が現れてくるかもしれない。

(文=寺沢アリマ)

<著者プロフィール>
大手スポーツ新聞社勤務を経て、編集部所属のライターへ。サラ系・ばん馬のどちらも嗜む二刀流で「競馬界の大谷翔平」を目指すも収支はマイナス。好きな競走馬はホクショウマサル。目指すは馬券的中31連勝だが、自己ベストは6連勝と道は険しい…。

JRA競馬ファンが知ってそうで知らない「米国芝3冠」って何? 社台ファーム・吉田照哉氏の挑戦が日本競馬の「脱・菊花賞(G1)」に拍車?のページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

23:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
  2. ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
  3. 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
  4. 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
  5. 武豊ドウデュースに「最強刺客」立ちはだかる…今年のジャパンCで「外国馬は消し」が危険すぎる理由
  6. エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
  7. C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
  8. 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
  9. 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
  10. 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!