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JRA 新型コロナ感染2週間で復帰も「めちゃめちゃ元気」! 関係者からは“元気印”、ファンから“穴男”ジョッキーが「復活」アピール!

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江田照男騎手 撮影:Ruriko.I

 9月に替わって間もなく、日本競馬界に激震が走った。なぜなら新型コロナウイルス蔓延から約1年半経って初めてJRA騎手への感染が確認されたからである。

 陽性が判明したのは丸山元気騎手と江田照男騎手の2名だ。幸い大規模な集団感染は確認されず、交流重賞の乗り替わり程度で済んだのは不幸中の幸いだろう。

 特に驚いたのが、江田照騎手の感染判明だ。ファンからは「穴男」の印象が強いが、実はトレセン内では、「元気印」として有名な存在。真夏でも真冬でも全身ピンクの半袖姿で調教に騎乗しており、ベテランの柴田善臣騎手も「エダテルには敵わん」と、舌を巻くほど。

 また、平松さとし氏の取材には「この格好でも風邪をひいた事がない丈夫な身体」と、答えている江田照騎手。それだけ丈夫な身体の持ち主も陽性にしてしまうのが、新型コロナの恐ろしい点かもしれない。

 しかし、早々に丸山騎手と共に復帰しているのはさすが。復帰初日となった15日もトレードマークの全身ピンクの半袖姿でトレセンに姿を現すほど元気で、スポーツ報知の取材に「(コロナの)症状は特に出ませんでした。めちゃめちゃ元気ですよ」と、答えている。

 新型コロナに感染し、症状や後遺症に悩まされる人々が相次ぐなか、特段問題なく復帰できているのは「元気印」の看板に偽りなしといったところか。また、復帰直後のレースでも「穴男」江田照男らしい騎乗を披露し、「復活」をアピールしている。

 舞台は19日中山7Rの芝1800mで行われた3歳上1勝クラス。江田照騎手は、11番人気のヤマニンデンファレ(牝3歳、美浦・辻哲英厩舎)に騎乗した。

 好スタートを切ると、内の各馬が先手を主張しなかったことも幸いして「行けるものならば行ってほしい」という辻師の指示を守ることに成功する。

 前半3ハロン37.4秒、1000m通過61.7秒のスローペースでレースを引っ張れば、雨で馬場が荒れようとも開幕2週目の馬場だ。同じ3歳馬が後方から追い込んできたが、そう簡単に止まらず、同級生の追撃を凌ぎ切った。

 復帰後の初勝利が逃げ切りとは、まさに江田照騎手らしいと言える。「穴男」の異名でファンに親しまれている江田照騎手だが、特に逃げ切りで穴を開けることで知られている。その中でも有名なのが、12年日経賞(G2)のネコパンチだろう。

 14頭立ての12番人気のネコパンチに騎乗すると、大逃げの大胆な作戦に打って出る。一見、「暴走」と勘違いしてしまうほど後続とのリードを大きく開いたが、要所でペースを落として体力を温存。余力十分な状態で4コーナーを回ると、ルーラーシップ、ウインバリアシオンといった実績馬に屈せず。3馬身差で快勝した。

 また、勝利はしていないが大穴を開けたことでファンの記憶に残っているのが、15年のヴィクトリアマイル(G1)だ。

 このときは、単勝オッズ唯一の200倍台と断トツの最低人気だったミナレットとコンビを組んだ。各馬が東京の長い直線を意識して道中脚を溜めるなか、それをよそにミナレットは後続を離した逃げ。直線に入ってもなお後続が追い上げてこず、ミナレットのひとり旅はゴール直前まで続いた。最後は3着となってしまったが、3連単2070万馬券の大波乱を起こした立役者として今も語り継がれている。

 新型コロナの収束が未だ見えず、入場者数制限下での競馬開催だが、コロナに感染しても変わらず存在感を発揮している江田照騎手。今週末もテレビ・ラジオ観戦のファンへ「穴男」の名にそぐわない伏兵馬を馬券圏内に持ってくる騎乗に期待したい。

(文=坂井豊吉)

<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……

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