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元JRA安藤勝己氏「ほぼ完璧に乗った」の裏に隠された“ほぼ”の真意。岩田望来、待望の重賞勝利が手からスルリで74連敗

元JRA安藤勝己氏「ほぼ完璧に乗った」の裏に隠されたほぼの真意。岩田望来、待望の重賞勝利が手からスルリで74連敗の画像1

「いい位置で完璧に乗れました」

 それでも、勝てなかったのは“呪い”のせいなのか。それとも、“焦り”なのだろうか。

 16日、東京競馬場で行われた府中牝馬S(G2)は福永祐一騎手の4番人気シャドウディーヴァ(牝5歳、美浦・斎藤誠厩舎)が優勝。シャドウディーヴァは重賞18回目の挑戦で念願の初勝利を挙げた。

 一方、シャドウディーヴァ同様悲願の重賞初勝利を目指したのが岩田望来騎手だ。全国リーディング10位の64勝と今季好調な騎手だが、レース前まで重賞連敗記録が「73」と不名誉な記録を更新し続けていた。

 また今回騎乗したアンドラステには、これまで重賞で5回騎乗するも未勝利。2走前の中京記念(G3)では、川田将雅騎手に替わった途端に同馬が勝つという憂き目にもあったが、再びチャンスが回ってきた。

 そんな岩田望騎手のアンドラステは、レースではハナを叩くほどの好スタートを切る。レースの主導権は隣のローザノワールへ譲ったが、1000m通過59秒4の平均ペースのなか、2番手でしっかり折り合い脚を溜めて直線へ。

 楽な手応えで逃げ馬に並びかけると、残り400m付近で交わして先頭へ。後続が脚を伸ばすなか、アンドラステも懸命に二枚腰を使ってラストスパート。しかし大外から1頭だけ脚色が違ったシャドウディーヴァにゴール直前で交わされた。岩田望騎手にとって、悲願の重賞勝利が手からスルリと抜け落ちた瞬間だった。

 クビ差2着に敗れた若手騎手は「いい位置で完璧に乗れました。最後は差されたけど、馬の力があるところは見せられた」と、敗者の弁を述べた。

 馬券を購入していた競馬ファンからも「完璧でした」「あれで負けたら仕方ない」といったフォローの声が飛び交うなか、「これまで重賞を勝てなかった分、最後焦ってしまったのでは」と、敗因を冷静に分析する記者もいる。

「ローザノワールを交わすのがワンテンポ早かったかもしれませんね。これまでのレースでもキレる脚を使っていますから、追い出しを我慢できていれば……。

競馬評論家の安藤勝己氏も自身のTwitterで『アンドラステはほぼ完璧に乗ったけどな。ほぼの部分はクビ差に繋がった焦り』と、ツイートされています。

『重賞を早く勝ちたい』といった焦りがあったと思います。ただ位置取りなどは誰が見ても完璧でしたので、惜しかった。それにしても本当に勝てませんね。“呪い”なんですかね……」(競馬記者)

 レース後の談話の最後を「今後に繋がる競馬はできた」で、締めた岩田望騎手。今回敗れたことで重賞連敗記録を「74」に伸ばしてしまったが、今回の敗戦は人馬共に収穫のある敗戦になったのではないだろうか。

(文=坂井豊吉)

<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……

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