GJ > 競馬ニュース > 怪物「珍名馬」ママママカロニが単勝1.6倍の惨敗…「状態は前走以上」盤石に思われた“古馬重賞級”の敗因は、まさかのアクシデント
NEW

怪物「珍名馬」ママママカロニが単勝1.6倍の惨敗…「状態は前走以上」盤石に思われた“古馬重賞級”の敗因は、まさかのアクシデント

【この記事のキーワード】, ,

怪物「珍名馬」ママママカロニが単勝1.6倍の惨敗…「状態は前走以上」盤石に思われた古馬重賞級の敗因は、まさかのアクシデントの画像1

 17日、大井競馬場でハイセイコー記念(S1)が行われ、2番人気のノブレスノアが勝利。

 鞍上の森泰斗騎手は「イメージ以上にうまく運べました。体も一戦ごとにしっかりしてきていますし、距離が延びて良さそうだと先生もおっしゃっているので、大きな期待をかけていきたいと思っています」と、満面の笑みを浮かべた。

 一方、単勝オッズ1.6倍の圧倒的な支持を受けながら、よもやの敗戦を喫してしまったのが矢野貴之騎手のママママカロニ(牡2歳、大井・森下淳平厩舎)だ。

 音楽ユニット『Perfume』の楽曲『マカロニ』のフレーズが由来の馬が、世間から大きな注目を浴びることになったのが、9月20日に大井競馬場で行われたゴールドジュニア(S3)だ。

 このレースでママママカロニは、2着馬に9馬身差をつけて圧勝。馬場状態は異なるが、単純に比較すると今年4月の東京スプリント(G3)と同じ走破時計というオマケ付き。2歳9月の時点で古馬重賞級の能力を持った珍名馬ということが話題となった。

 デビューから無傷の4連勝を目指して挑んだ前走の鎌倉記念(S2)では、中団からレースを進めるも、前が止まらず2着。初めてレースで敗れたが、初の左回りコース、初の距離延長に難なく対応したのは、競走センスが高い証拠だろう。

 鎌倉記念は全日本2歳優駿(G1)と同じ川崎競馬場で行われ、100m距離が短いだけ。本番へ向けた予行練習としては、十分合格点が与えられる内容と考えられる。鞍上の矢野貴之騎手は「いい競馬だったとは思います。大したものだと思いますよ」と、振り返っている。

 そして全日本2歳優駿へ万全な状態へ進むため次に向かったのが、今回のハイセイコー記念だった。

「状態は前走以上に仕上がっていると思います。左回りを使ったことで、左右のバランスも良くなっています」と、自信を持って送り出した森下師だったが、期待をよそにママママカロニはスタートで出遅れてしまう。

 レースは前半3ハロン39秒2とスローペースで流れて、最後の直線へ。道中はインコースでしっかり脚を溜めたが、ペースが緩かった分前の馬が止まらず。直線で大外から脚を伸ばすも、届かず4着に終わった。

 これまで上手にスタートを出ていた馬が遅れてしまい、初めて馬券圏外へ敗れた。だが、前走で既に初の敗戦を喫していただけに、ショックはさほど大きくないだろう。大目標の全日本2歳優駿へ気持ちを切り替えるだけ……そう思われた矢先に、悲報が舞い込んできた。

「ママママカロニを所有する山口裕介オーナーが運営する山口ステーブルによると、ママママカロニはどうやら膝を骨折してしまったようです。山口ステーブルのTwitterアカウントでその旨が発信されています。スタートの出遅れも骨折が原因の可能性が高いと書かれています。

『膝パン』という言葉を使われていることから、恐らく前膝の骨を折ってしまったかと」(競馬誌ライター)

 前膝の骨折は競走馬の故障の中では珍しくなく、2013年のダービー馬キズナも経験したことがある。キズナは復帰後に勝利こそ無かったが、3着、2着と一定の成績を残した。

 全日本2歳優駿への出走は叶わなくなったが、軽度の骨折であれば来夏のジャパンダートダービー(G1)などは間に合う可能性がある。どうか軽度の骨折で復帰後も強い走りを見せてくれることに期待したい。

(文=坂井豊吉)

<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……

怪物「珍名馬」ママママカロニが単勝1.6倍の惨敗…「状態は前走以上」盤石に思われた“古馬重賞級”の敗因は、まさかのアクシデントのページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

17:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. JRA武豊の意地と河内洋の夢がぶつかりあった7センチ差、「最弱世代」のレッテル貼られるも…エアシャカールの「三冠阻止」したアグネスフライト逝く
  2. 世界最強ゴールデンシックスティ「何故」セン馬に? 「産駒が見られないのが残念」の声も知っておきたい香港の競馬事情
  3. 武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
  4. 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
  5. 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
  6. 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
  7. 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
  8. 「世代最強候補」クロワデュノールは本物なのか?ホープフルSで下馬評を覆す最強刺客
  9. お宝馬券がザクザク…2024年の荒れたレース、3連単とWIN5には夢がいっぱい
  10. JRA競馬中継「視界不良」で16頭立てが“6頭立て”に……「どうやらスタートを切っているようです」という実況で始まった伝説のレース