
JRA 東スポ杯2歳S(G2)「能力ありすぎる」ダービートレーナー大絶賛!シャフリヤール級の2歳馬登場!?
20日、東京競馬場で東京スポーツ杯2歳S(G2)が行われる。ここ10年で勝ち馬から3頭のダービー馬含む6頭のG1馬を輩出している注目の出世レースに、14頭の若駒がスタンバイ。
注目は兄2頭が重賞馬のレッドベルアーム(牡2歳、栗東・藤原英昭厩舎)だ。『netkeiba.com』の予想オッズでは、単勝オッズでイクイノックスに次ぐ2番人気となっており、レース当日も人気の中心になることが予想される。
父ハーツクライ、母レッドファンタジアという血統の2歳牡馬は宝塚記念(G1)当日の新馬戦でデビュー。この新馬戦は17年のダノンプレミアム、20年のダノンザキッドをはじめ勝ち馬が4年連続で重賞馬となっている出世レースとして知られている。
1番人気に推されたデビュー戦は、まずまずのスタートを切ると道中は中団を追走。徐々に進出していき、直線で外に出されるとメンバー最速の上がりを繰り出して、粘り込みを図るアランヴェリテをゴール寸前のところで差し切った。
2着との差は1/2馬身差と僅かであったが、鞍上の福永祐一騎手は「まだ余裕があるなかで、しっかりと結果を出せて、非常にいい勝ち方だったね。これからが楽しみな馬」と、レッドベルアームに高い評価を下していた。
一昨年、出世する馬が出るといわれた6月阪神のメイクデビューを制した半兄のレッドベルジュール同様、次はデイリー杯2歳S(G2)へ向かうと思われていた。だが、レッドベルアームは兄2頭が制した重賞には見向きもせず、今年G2へ昇格した東スポ杯2歳Sを選んだ。
兄弟馬の戦績からマイルがベストだと考えられているため、1800mは若干距離が長いのではと心配する声もあるが、藤原英師に不安の2文字はない。「兄に比べてハーツクライ産駒のぶん、距離の融通は利くと思う」と、デビューした兄弟馬唯一のハーツクライ産駒であることを強調した。
また、藤原英師はレッドベルアームの素質を相当高く買っているようで、『スポーツニッポン』の取材に対して「新馬は能力があるから勝てた。まだ能力と成長のバランスが取れてない。能力がありすぎる」と、絶大な信頼を寄せている。
藤原英師はJRA賞最多勝利調教師などのJRA賞をはじめ日本ダービー(G1)2勝を誇る名伯楽だ。今年のダービー馬シャフリヤールを輩出したトレーナーの口から「能力がありすぎる」とのコメントが出るのだから、もしかしたらシャフリヤール級の可能性もあるかもしれない。
17日に行われた最終追い切りでは、岩田望来騎手を背にCWで5ハロン67秒1、ラスト1ハロン11秒8、0秒1先着と終い重点の素軽い動きを披露。併せた古馬2勝馬に追走先着をしており、状態は悪くなさそうだ。
今年のダービー馬のコンビを携えたレッドベルアームはどのような走りをしてくれるのか。そして、ダービートレーナーの見立ては、はたして正しかったのだろうか。真価を問われる2戦目に注目したい。
(文=坂井豊吉)
<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……
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