
JRAジャパンC(G1)はヤクルトVSオリックスに「波乱」のヒント!? コントレイル未勝利引退「予告」する不吉過ぎるオカルト

28日、東京競馬場では第41回ジャパンC(G1)が行われる。今年はブルーム、ジャパン、グランドグローリーといった3頭の外国馬が招待を受諾。さらにC.デムーロ騎手とR.ムーア騎手の2人の外国人騎手が来日するなど、久々に国際色豊かなレースとなりそうだ。
もちろん、外国勢の人馬も注目だが、やはりファンにとって最大の関心事は、これが現役最後のレースとなるコントレイル(牡4歳、栗東・矢作芳人厩舎)の走りだろう。
デビューから破竹の7連勝で無敗三冠馬に輝いたのは昨年10月。適性よりも明らかに長い菊花賞(G1)を、苦しみながらも勝利したまでは良かった。しかし、それ以降はジャパンCの2着から始まって、大阪杯(G1)3着、天皇賞・秋(G1)2着と3連敗中だ。
もしコントレイルが三冠達成後、未勝利のままになれば、セントライトを除く過去6頭の三冠馬がなし得た「古馬G1制覇」を果たすことなく引退となる。ちなみにセントライトは、京都農林省賞典四歳呼馬(菊花賞の前身となるレース)で三冠を達成した後は、一度も出走することなく引退している。
前走の天皇賞・秋で3歳馬エフフォーリアに完敗を喫したコントレイルだが、早熟説や距離不安説に加えて、間隔を取りたい馬が中3週で再び東上と不安要素は少なくない。しかし、今年のジャパンCは昨年2着だった「世紀の一戦」と比較すると、やや手薄なメンバー構成なため、負けるわけには行かないだろう。
22日時点の『netkeiba.com』予想オッズを見ても、コントレイルの単勝オッズは1倍台で断然1番人気。これに少し離れて2番人気のシャフリヤールが続き、そのあとは大きく離れてオーソリティが3番人気となっている。下馬評からはシャフリヤールの末脚さえ封じれば、コントレイルが有終の美を飾る可能性は高そうだ。
しかし、「勝って当たり前」のコントレイルに逆風となり得るオカルトデータが存在するという。
「ジャパンCが創設されたのは1981年で、昨年まで40頭の勝ち馬が誕生しました。注目したいのは1番人気馬の成績です。過去40回の成績を調べてみると、『9-6-10-15』で、勝率は22.5%とまずまず。ただ、馬の力をフルに発揮しやすい東京芝2400mが舞台なので、2割強の勝率では信頼度はやや低いといえるかもしれません。
また、昨年のコントレイルを含めた牡馬の三冠馬はやや苦戦傾向で、人気にかかわらず『2-2-1-2』。勝率は28.6%でした。そんなジャパンCと連動するのが先週末から開催中のプロ野球日本シリーズです。
今年の両リーグ覇者は2年連続最下位から下克上を果たしたヤクルトとオリックスです。実はこの2球団がリーグ優勝を果たした年のジャパンCは荒れる傾向にあって、1番人気馬は一度も優勝していません」(競馬誌ライター)
そこで1981年以降、ヤクルトとオリックスがリーグ優勝を果たした年にジャパンCで1番人気に支持された馬の成績を調べてみると……
【ヤクルト優勝年】
1992 ユーザーフレンドリー 6着(5番人気 トウカイテイオー)
1993 コタシャーン 2着(6番人気 レガシーワールド)
1995 ナリタブライアン 6着(6番人気 ランド)
1997 バブルガムフェロー 3着(3番人気 ピルサドスキー)
2001 テイエムオペラオー 2着(2番人気 ジャングルポケット)
2015 ラブリーデイ 3着(4番人気 ショウナンパンドラ)
【オリックス優勝年(阪急時代を含む)】
1984 ミスターシービー 10着(10番人気 カツラギエース)
1995 ナリタブライアン 6着(6番人気 ランド)
1996 エリシオ 3着(4番人気 シングスピール)
※()内は1着馬
2着はあるが、確かに1番人気で優勝した馬はいなかった。ちなみに、ヤクルトとオリックスが最後に日本シリーズで激突した1995年は前年の三冠馬に輝いたナリタブライアンが武豊騎手を背に6着に沈んでいる。
同様に前年の三冠馬であるコントレイルにとっては何とも嫌なデータだが、近年は先週のマイルCSのグランアレグリアのように引退レースを勝利で飾るケースも多い。コントレイルはオカルトデータを覆し、ラストランで久々の美酒を味わうことはできるだろうか。
(文=中川大河)
<著者プロフィール>
競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。
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