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2017.02.23 17:50
【追悼】悲運のダート最強馬ゴールドアリュール。武豊と目指したドバイワールドカップ。
編集部
その後は春のダート戦線最大のレースである地方交流重賞・帝王賞(Jpn1)に出走、断然の1番人気に支持された。陣営は「多少状態が落ちていても負けることなんて考えていなかった」と余裕の表情であったが、レース後にまさかの表情に変わる。いつもと同じ先行していつでも抜け出せる態勢、しかし直線はまったく伸びようとせず11着に大敗してしまったのである。
レース後の歩様に乱れはなく故障も怪我もなかったが、池江調教師によるとレース後の息遣いが「ゼーゼーと荒かった」とのことで嫌な予感がしたという。その後社台ファームに放牧され内視鏡検査を行ったところ、重度の喘鳴症が発覚。治療後に以前のようなパフォーマンスは期待できないとの判断がされ引退が決定、社台スタリオンステーションで種牡馬入りすることが決定した。
芝であらゆるG1レースを勝利していたサンデーサイレンス産駒の中でダートに特化したゴールドアリュールは、サンデーサイレンスの新たな可能性を感じさせてくれた一頭である。ゴールドアリュールが成し遂げられなかった夢は子供達が引き継ぎ、エスポワールシチーはアメリカのブリーダーズカップへ挑戦、2012年にはスマートファルコンがゴールドアリュールの主戦騎手であった武豊騎手を背にドバイワールドカップに出走、クリソライトが韓国のコリアカップで海外初勝利と世界へ挑戦している。
そして2017年2月18日、ゴールドアリュールは天国へ駆けていってしまったが、その直後に3歳馬エピカリスがヒヤシンスステークスを快勝し、ドバイからアメリカへの挑戦を目指すプランを計画。さらに4歳馬ゴールドドリームはフェブラリーステークスを優勝し、来年のドバイ遠征が期待されるなど、ともに海外へ羽ばたこうとしている。
競馬はブラッドスポーツとも呼ばれており、その「血」は何世代にも何百年も受け継がれていくもの。ゴールドアリュールの血は今も生き続けている。
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