JRA朝日杯FSは「超大穴」が第1位!? サークルオブライフ、アカイイトに共通した「魔境」阪神競馬場の法則…セリフォス盤石もダノンスコーピオンに死角あり?
19日には、2歳王者決定戦の朝日杯フューチュリティS(G1)が行われるが、舞台となる「阪神競馬場」は現在“未知の領域”に突入している。
同じ阪神競馬場で開催された先週の阪神JF(G1)は、3番人気サークルオブライフが勝利したものの1番人気ナミュール、2番人気ステルナティーアがそろって敗れ、三連単は10万馬券を超える波乱の結果となった。
この結果には様々な要因があるが、中でも注目したいのが「馬体重」だ。
勝ったサークルオブライフの478キロは出走メンバー18頭で1位だった。さらに3着馬ウォーターナビレラの470キロも同3位である。一方で、ナミュールは下から5番目となる13位、ステルナティーアも12位だった。
無論、428キロのラブリイユアアイズが2着に健闘したのだから一概には言えないが「馬体重の大小」が人気馬の明暗を分ける結果になったとは言えそうだ。この結果は、たまたまなのだろうか。
「阪神JFだけの結果なら『たまたま』でしょうが、実は今秋の阪神、特にここ1か月の開催では同様の傾向が多々見られています。その背景には、京都競馬場の改修工事により、異例のロングランを強いられいることが挙げられるでしょうね。
開催経過によって芝のコンディションが悪化すれば、より『パワー』が求められる馬場になります。我々競馬ファンが競走馬のスピードやスタミナを推し測ることと同様に、パワーも例えば『欧州血統はパワー型』など血統の傾向からを推測することができますが、中でも『馬体重』も重要な判断材料だと思います。基本的には人と同じで、馬も身体が大きい方がパワーがある傾向にあるようです。
毎年、阪神は長くとも2か月開催が通例ですが、今年は10月9日の開幕からすでに3か月目に突入。厳寒期で芝が育ちにくい状況ですから、今後もよりパワーが求められる傾向が強くなると思いますね」(競馬記者)
実際に、阪神競馬場で先月行われたエリザベス女王杯(G1)は、三連単が339万馬券という歴史的な大波乱に終わった。だが、実は勝った10番人気アカイイトの514キロは出走メンバー1位。7番人気で2着したステラリアの490キロも同4位だったというから驚きだ。
それだけでなく、翌週のマイルCS(G1)でも勝ったグランアレグリアは牝馬ながら500キロを超える雄大な馬体の持ち主であり、3着の5番人気ダノンザキッドも528キロと3歳馬としては、かなりの大型馬だった。
配当こそ三連単5460円と平穏な決着だったが、上位着までの7頭中5頭が500キロを超える馬だった一方、8着以下はすべて500キロ未満だったっことには注目しておきたい。
また、G1でなくとも4日に行われたチャレンジC(G3)では勝った1番人気ソーヴァリアントと3着ペルシアンナイトが、それぞれ2位と4位。一方で2番人気ながら4着に終わったジェラルディーナの馬体重は、メンバー最下位だった。
その上で注目したいのは、やはり今週の朝日杯フューチュリティSだろう。
現段階では調教後の馬体重しか確認できないものの、第1位は504キロのセッカチケーン(牡2歳、美浦・高柳瑞樹厩舎)だ。
初の芝挑戦に加え、前走10着に大敗……『netkeiba.com』の事前予想で下から2番目の14番人気、単勝万馬券に想定されている通り、本来なら買える要素は皆無かもしれないが、今の阪神の「傾向」通りだと急浮上する。芝よりもパワーを要するダートの実績がモノをいう、まさかの結末があるかもしれない。
また、人気が予想されるセリフォス、ジオグリフ、ドウデュース辺りも488キロ、496キロ、496キロと頼もしい数字が並ぶ。一方でダノンスコーピオンの460キロはやや気になるところだ。馬格のある上位人気馬から、馬体重が大きな穴馬を狙ってみるのが有効かもしれない。
(文=銀シャリ松岡)
<著者プロフィール>
天下一品と唐揚げ好きのこってりアラフォー世代。ジェニュインの皐月賞を見てから競馬にのめり込むという、ごく少数からの共感しか得られない地味な経歴を持つ。福山雅治と誕生日が同じというネタで、合コンで滑ったこと多数。良い物は良い、ダメなものはダメと切り込むGJに共感。好きな騎手は当然、松岡正海。
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