
「呪縛」解放へ!? ディーマジェスティ「凱旋門賞挑戦の可能性」にファン歓喜も、奥底にあるのは「インフレ価値」への違和感か?

クラシック第1戦・皐月賞(G1)を強烈な末脚で制したディーマジェスティに「挑戦」の可能性があること、その期待度は既報の通りだが、やはり陣営もその意志は強いようだ。
21日、ディーマジェスティを管理する美浦の二ノ宮敬宇調教師は、同馬が次走に日本ダービー(G1)を選択することを発表した上で、10月のフランス凱旋門賞(G1 芝2400m)を目指す可能性についても語った。「馬は元気ですね。5月上旬の登録までにオーナーと相談して決めたい」二ノ宮調教師は語っている。
この一報に、競馬ファンはすでにお祭り騒ぎ状態。「やはりきたな」「ダービーの成績次第かも」「二ノ宮蛯名ってだけで期待値はかなり高い」「二ノ宮も63歳だしチャンスは少ない。勝ってほしい」などなど。総じてこの「チャレンジ」の可能性を歓迎している様子だ。それは、蛯名正義騎手×二ノ宮調教師がエルコンドルパサー、ナカヤマフェスタで2度の凱旋門賞2着という大きな実績があるからに他ならない。エルコンドルパサーの場合は欧州「長期遠征」も敢行し、4戦2勝2着2回という成績を残した。このコンビほど凱旋門賞、欧州遠征で高い実績を持つ陣営は存在しない。
すでにエルコンドルパサーの挑戦から17年以上が過ぎているが、2人はもちろん助手など他のスタッフも当時を知るメンバーが残っているようだ。これはさらなる追い風といえるだろう。
「もっとも凱旋門賞制覇に近い陣営」だけに、ファンが期待するのは当然。今年の凱旋門賞には現在日本の”エース”とされる昨年の2冠馬ドゥラメンテが挑戦する可能性があるが、3歳馬で斤量も軽いディーマジェスティとともに挑戦するとなれば、2012年、2013年と連続で挑戦したオルフェーヴル以来の大注目を集めるだろう。そしてそこには、競馬ファンのある「願い」が内包されているように思えてならない。
凱旋門賞が、その歴史と伝統から「世界最高峰のレース」であることは疑いようのない事実だ。勝利馬やその馬主、関係者の「名誉」という点では、世界一といっても過言ではないだろう。
しかし、世界のビッグレース、特に欧州競馬に関しては、同等レベルの価値と名誉を有するレースが他に存在するのもまた事実だ。競馬発祥の地・イギリスではキングジョージ6世&クイーンエリザベスS(芝2414m)は凱旋門とならぶ欧州最大の注目度を集めるレースで、06年にはハーツクライが3着となっている。当該レースは世界最高の評価を受けた名勝負として知られるが、その後は12年のディープブリランテが挑戦(8着)したのみで、ハーツクライに続き挑戦した馬は少ない。
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