JRA【京都金杯(G3)展望】川田将雅×アンドラステが再び牡馬撃破へ!岩田望来はエアロロノアでついに重賞初制覇か!?
京都競馬場が改修工事中のため、2年連続で京都金杯(G3)は中京競馬場の芝1600mを舞台に行われる。昨年は12番人気のケイデンスコールが優勝。3着には14番人気エントシャイデンが逃げ粘り、三連単122万円超えの特大“お年玉”馬券となった。果たして今年も波乱決着となるだろうか。
主役は小倉で開催された21年夏の中京記念(G3)覇者アンドラステ(牝6歳、栗東・中内田充正厩舎)だ。
20年5月にオープン昇級後、重賞では5度馬券圏内に好走するなど、実績はメンバーでも随一。前走のターコイズS(G3)ではトップハンデ56.5kgが不安視されたが、直線抜け出して先頭に立ち見せ場を作った。最後は斤量53kgのミスニューヨークに大外から差し切られたが、力は見せた。
鞍上は岩田望来騎手に替わって川田将雅騎手が手綱を取る。中京記念で重賞制覇に導くなどコンビ通算2戦2勝と好相性。また、川田騎手は京都金杯を16年、19年と2度制覇している。3年ごとの法則が働けば、今回は祝杯の大チャンスだ。
アンドラステはクラブ馬のため、これが引退レースとなる可能性が高い。繁殖入り前に牡馬を破って2つ目の重賞タイトル獲得なるか。
エアロロノア(牡5歳、栗東・笹田和秀厩舎)は、20年12月から21年3月にかけて自己条件を3連勝し、オープン入り。初重賞となった21年春のマイラーズC(G2)では堂々の1番人気に推されたが、スタートで後手を踏みケイデンスコールの5着に敗れた。
その後はリステッド競走で確勝を期したが7着、5着と結果を出せず。前走のリゲルS(L)でようやくオープン初勝利を挙げた。その前走は、12頭立ての中団後方で脚をためると、直線で外を通って鋭く伸びた。前走時の馬体重は自己最高で、今が成長期といえるだろう。
マイラーズC以来2度目の重賞挑戦になるが、再び上位人気が濃厚か。鞍上は前走テン乗りで勝利に導いた岩田望来騎手が担う。最大のライバルと目されるアンドラステの主戦を務めてきたこともあって、期するものもあるだろう。人馬ともに重賞初制覇のチャンスをつかめるか。
カイザーミノル(牡6歳、栗東・北出成人厩舎)は、前走・天皇賞・秋(G1)14着からの参戦で、こちらも重賞初Vを狙う。
1400mで3勝クラスとリステッドを勝っているように適距離は1400mから1600mの馬だが、近2走は距離を延ばし、毎日王冠(G2)と天皇賞・秋(G1)に挑戦。毎日王冠では5着に健闘した。距離短縮とメンバー弱化で改めて見直しが必要だろう。
鞍上は53歳の横山典弘騎手が務める。同日の中山では中山金杯(G3)が行われ、横山武史・和生の兄弟対決が注目されている。中京で、父・横山典弘騎手が威厳を見せつけられるか。
18年のマイルCS(G1)覇者ステルヴィオ(牡7歳、美浦・木村哲也厩舎)は、それ以来3年2か月ぶりの勝利を目指す。
20年には京王杯SC(G2)とスワンS(G2)で連続2着と復調の気配を見せていた。ところが、20年12月の阪神C(G2)で2番人気を大きく裏切り12着に敗れると、再びスランプに突入してしまった。
7か月の休養明けで臨んだ2走前の京成杯AH(G3)は7着に敗れたが、続くスワンSは5着に入り、1年ぶりに掲示板を確保。着差も0秒3差で、直線の末脚も全盛期を彷彿させた。前走手綱を取った和田竜二騎手が継続予定なのも心強い。叩き3戦目で久々の勝利を挙げられるか。
21年エプソムC(G3)覇者のザダル(牡6歳、美浦・大竹正博厩舎)は、秋2戦が13着、7着と案外だった。初の中京で巻き返しを図る。ルークズネスト(牡4歳、栗東・浜田多実雄厩舎)は、前走の阪神CでC.ルメール騎手を起用して臨んだが、まさかの17着に大敗。距離をマイルに戻して再浮上を狙う。
競馬界では「一年の計は金杯にあり」というフレーズが有名だが、古馬マイル路線の主役候補はここから生まれるか。発走は5日15時45分を予定している。
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