JRA【京都金杯(G3)予想】昨年の122万馬券に続く大波乱を予想! 激走の可能性大の穴馬をピックアップ
今回は中山金杯(G3)に続いて、京都金杯(G3)も予想していきたい。
昨年末の結果は中山金杯の予想を見ていただければと思う。筆者が競馬を始めた当時はレース名も「金杯」で括られていて、おまけに京都も2000m戦で単純に西と東の重賞初めのような位置づけだった。
荒れるのは昔からだったが、それこそまだ単勝・複勝・枠連しかない券種のない時代で「荒れた」のだから、いかに穴馬が跳梁跋扈していたかが分かるだろう。
さて、こちらも予想に戻ろう。
まずは過去10年馬券に絡んだ30頭の前走データが以下になる。
リゲルS 6頭
マイルCS(G1)、キャピタルS(OP) 各4頭
阪神C、チャレンジC 各3頭
菊花賞、毎日王冠、愛知杯、中日新聞杯、ターコイズS 各1頭
オーロC、タンザナイトS 各1頭
条件特別(3勝クラス) 3頭
かなりばらけている印象だが、もっとも多いリゲルS組は中3週というちょうどいい間隔で臨めるのが好結果につながっているのか。マイルCS組は頂上決戦からメンバーが手薄になるG3戦での巻き返しという意味合いだろう。
続いて馬券対象外も含めた人気別の成績が以下の通り。
1番人気 3−1−1−5
2番人気 0−3−0−7
3番人気 3−1−0−6
4〜6番人気 3−4−2−21
7〜9番人気 0−0−3−27
10番人気以下 1−1−4−69
となっている。
1番人気は中山金杯同様それなりに信用できそうだが、2番人気は信用ならない。3番人気以下、6番人気くらいまでが狙い目になりそうな気配だ。ただ、京都は中山よりも荒れ具合が大きく、過去10年でも3連複で7回の万馬券を記録。現に10番人気以下でも2番人気より信用できる数字となっている。
これらを踏まえて「◎」は12番エアロロノアとする。
前走は好走例が多いリゲルS。タイムは平凡ながら、直線で粘り込みを図る逃げ馬を悠々捉えての勝利。上がり3ハロンも最速の32.6秒という鬼脚を使っていることにも注目したい。
1勝クラスを脱出するのに4戦かかったが、オープンまではあれよあれよの3連勝。1番人気で臨んだ重賞初挑戦のマイラーズC(G2)では人気を裏切ったものの、0.2秒差の5着と地力は示した。そこから2戦、リステッドを使って連敗したが、前走でようやくオープン初勝利を飾った。
切れる脚が身上の馬ではあるが、後ろからでも前目でも競馬ができる自在性があるのが強み。陣営も5歳ながら使い減りしておらず、状態は上向きと強気のコメント。再び連勝街道に乗ることも考えられる。
続く「○」は8番ルークズネストを指名。
前走は1400m戦のスーパーG2だった阪神C。メンバーが揃った上に、よどみない流れが先行勢のスタミナを奪ったのだろう。春のファルコンS(G3)では完封したグレナディアガーズに完敗のどんじり負けを喫した。
相手が強化されると歯が立たないのは、春のNHKマイルC(G1)や前走で分かったが、手薄になるとそれなりに強さを発揮できるのが本質のようだ。
陣営も中1週の強行軍ながら疲れもなく、終いが決まればという望みを託したコメントをしており、相手関係が大幅に弱くなったここでは好勝負も期待できるだろう。
「▲」には13番ヴェロックスを推したい。
前走はキャピタルS(OP)で、4番人気とそこそこ人気になったが6着。ただし、0.5秒差と着順の割には負けていない。
19年のクラシックを賑わせた本馬ではあるが、菊花賞(G1)3着以降は馬が変わったかのようにパッとしない成績が続いている。前走は初のマイル戦だったが、思ったより走ったという印象。
戦績を見る限りでは2000m戦がもっとも向いている感じがある。中京でも中日新聞杯(G3)で3着と好走している一方、2200m戦の日経新春杯(G2)では9着と完敗しているので、今は中距離からマイルあたりがいいのかも知れない。
重賞勝ちがないものの、皐月賞(G1)や神戸新聞杯(G2)で2着した実績が買われて57kgと斤量は見込まれた。しかし、苦にする重さではないので2度目のマイルで変わり身もあると見ている。
「△」は9番クリノプレミアム、14番トーラスジェミニ、1番ヴィジュネルの穴馬3頭をピックアップした。
クリノプレミアムは前走ターコイズS(G3)で、ハイペースに巻き込まれて先行勢総崩れの展開で12着。オープン入り2戦目、かつ重賞初挑戦で意外にメンバーが揃ったレースだっただけに力負けといえるだろう。
中京は初コースになるが、東京や新潟で良績を残していることから、左回り巧者の可能性がある。52kgと前走よりさらに1kg軽くなった斤量もプラスに働くだろう。ローテーション的にも狙いたい1頭だ。
トーラスジェミニは前走毎日王冠(G2)でペースを作ったが、直線まで持たずに11着と大敗している。
オープン入りしてから重賞1勝を含む4勝を挙げているが、何度も走っているせいか、強いという印象よりは思い出した頃に走るという感じ。それでも、昨年の安田記念(G1)で0.4秒差5着など実績は侮れない。斤量も57.5kgと見込まれてはいるが、安田記念は58kgで走っているなら問題はないだろう。
自分のペースで上手く歯車が噛み合えば一発あってもおかしくない1頭だ。
ヴィジュネルの前走は奥多摩S(3勝クラス)。2番手追走から直線で粘る先行勢を交わして勝利した。
昨年はニュージーランドT(G2)以降、1400m戦だけを使われてきており、5戦して2勝2着2回と高い距離適性を示している。適距離から1ハロン長い可能性も考えられるが、今回と同じコースで1勝挙げているなど、通用の余地は残されている。
ローテーション的に見ると切りの1頭なのだが、前走を勝利しているのに斤量1kg減など有利に働く面も多く、昇級初戦かつ重賞初挑戦で好走する材料は揃った感がある。穴馬だけに1発を期待したい。
人気しそうなところでは、ザダルとカイザーミノルは切り。どちらもローテーション的に好走例がない上に、前走も取り上げるほどの内容ではない。
加えて、カイザーミノルは戦績を見ると左回りが不得手の可能性があり、ザダルは本来の適距離が1800〜2000mではないかという感触がある。両馬とも実績は十分で、人気するのもうなずけるところはあるが、押さえまでは不要とみている。
ということで、こちらも1番、8番、9番、12番、13番、14番の6頭で3連複BOX20点勝負としたい。
上位人気馬も入っているが、他はすべて穴馬ばかり。どれが来ても高配当が望める。昨年の122万馬券に続く大波乱を期待したい。
(文=トーラス神田)
<著者プロフィール>
オグリ引退の有馬記念をリアルタイムで見ている30年来の競馬好き。ウマ娘キャラがドンピシャの世代。競馬にロマンを求め、良血馬にとことん目がない。おかげで過去散々な目に遭っている。そのくせ馬券は完全データ派。座右の銘は「トリガミでも勝ちは勝ち」。
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