JRA【愛知杯(G3)展望】「堅実派」マジックキャッスル前走大敗から「ルメールマジック」巻き返しへ、アンドヴァラナウトは同舞台で重賞2勝目狙う

15日(土)、中京競馬場では牝馬限定重賞の愛知杯(G3)が行われる。ハンデ戦らしく、波乱傾向が強い一戦で、過去10年で5度も馬連万馬券が飛び出している。
想定メンバーから今年も混戦模様となりそうだが、中心は昨年の覇者マジックキャッスル(牝5歳、美浦・国枝栄厩舎)でいいだろう。
3歳時に牝馬三冠を皆勤。秋華賞(G1)では、デアリングタクトの2着に入った実力馬だ。昨年は愛知杯で始動すると、ランブリングアレーとの激しいたたき合いをクビ差で制し、待望の重賞初制覇を飾った。
その後も阪神牝馬S(G2)2着、ヴィクトリアマイル(G1)3着、クイーンS(G3)2着と堅実な走りを続けていたが、前走の府中牝馬S(G2)は1番人気を裏切って15着というまさかの大敗。鞍上を務めた戸崎圭太騎手は『日刊スポーツ』の取材で「走りがバラバラでした」と首をひねった。
この敗戦を受けて、陣営はエリザベス女王杯(G1)に向かわず、愛知杯連覇へと照準を定めた。鞍上にはC.ルメール騎手を配して前走大敗からの巻き返しを期す。
そのルメール騎手だが、19年から3年連続でこのレースに1番人気馬で臨んでいるが全敗している。また、牝馬限定戦となった2004年以降は連覇を遂げた馬はいない。ハンデも含めてマジックキャッスルには厳しい条件が揃いそうだが、復活勝利を挙げられるだろうか。
勢いではアンドヴァラナウト(牝4歳、栗東・池添学厩舎)の方が上だろう。
3代母ダイナカールと祖母エアグルーヴはともにオークス馬で、近親にはドゥラメンテ、ルーラーシップ、アドマイヤグルーヴなどのG1馬が並ぶ超良血馬。昨秋は1勝クラスを勝ったばかりでローズS(G2)に挑むと、春の実績馬を抑えて勝利を飾った。
続く秋華賞でもアカイトリノムスメと0秒2差の3着に好走。デビューから7戦連続で馬券圏内をキープしている安定感も魅力だ。
鞍上はデビューから福永祐一騎手が務めてきたが、左鎖骨骨折で療養中のため松山弘平騎手へ乗り替わる。5日には京都金杯(G3)を制するなど4勝を挙げ、絶好のスタートを切った鞍上の勢いも侮れない。ローズSと同じ中京芝2000mで重賞2勝目を狙う。

昨春の阪神牝馬Sで重賞初制覇を飾ったデゼル(牝5歳、栗東・友道康夫厩舎)もここでは実績上位の1頭だ。
ただし、それ以降は不甲斐ない競馬が続いているのは気になるところ。4番人気の支持を受けたヴィクトリアマイルで8着に敗れると、秋初戦の府中牝馬Sで16着、エリザベス女王杯でも8着と結果が出ていない。
前走から1ハロンの距離短縮はプラスだが、やはりベストは3勝している1800mだろう。武豊騎手から阪神牝馬Sで勝利に導いた川田将雅騎手に手が戻り、一変があるか。

20年秋華賞で3着という実績があるソフトフルート(牝5歳、栗東・斉藤崇史厩舎)。前走のエリザベス女王杯は11番人気ながら4着に好走し、得意の左回りに替わる今回は有力馬の1頭として上位人気が濃厚だろう。
鞍上はコンビ通算「2-1-0-1」と好相性の岩田望来騎手が務める。人馬ともに重賞初勝利を手にすることができるか。
2走前の佐渡S(3勝クラス)の内容が秀逸だったアナザーリリック(牝4歳、美浦・林徹厩舎)。前走の秋華賞はさすがに相手が強すぎたか、最後の直線でジリジリ脚を伸ばすも、7着に終わった。ハンデ次第では大物食いの可能性もありそうだ。
この他には、前走の中日新聞杯(G3)で久々の馬券圏内となる3着に好走したシゲルピンクダイヤ(牝6歳、栗東・渡辺薫彦厩舎)、前走の新潟牝馬S(OP)でソフトフルートに完勝したマリアエレーナ(牝4歳、栗東・吉田直弘厩舎)、武豊騎手と引き続きコンビを組むルビーカサブランカ(牝5歳、栗東・須貝尚介厩舎)なども上位をうかがう。
今年も波乱の結末が待ち受けているのか。愛知杯の発走は15日15時35分を予定している。
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