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【馬主チェック!】JRA愛知杯&日経新春杯ダブル勝利で金子真人オーナー絶好調!東海S&アメリカJCCで連勝チャンスも今年に向けて意外な“不安点”が…?

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武豊騎手 撮影:Ruriko.I

 先週行われた愛知杯(G3)は武豊騎手騎乗のルビーカサブランカが勝ち、マリアエレーナが2着。さらに日経新春杯(G2)は川田将雅騎手騎乗のヨーホーレイクが勝利した。

 この3頭に共通するのは、オーナーがあのディープインパクトやソダシでおなじみの金子真人氏ということ。特に愛知杯は個人馬主のワンツーフィニッシュ。所有馬が多いクラブ馬主では珍しくないが、個人馬主のワンツーはなかなかお目にかかれない。それだけに金子オーナーに勢いがあると言えるだろう。

 そんな金子オーナーは数々の実績馬を所有してきたことで知られている。

 過去に所有した馬はブラックホークに始まり、ディープインパクト、ラブリーデイ、カネヒキリ、ブロードアピール、ワグネリアン、キングカメハメハ、デニムアンドルビー、クロフネ、アパパネ、そして現役のソダシなどJRAを代表する名馬ばかり。昨年もソダシが桜花賞(G1)、アカイトリノムスメが秋華賞(G1)を制するなど、毎年のように重賞を勝利しており、日本を代表する個人馬主なのである。

 そんな金子オーナーの所有馬を見ると意外なことが判明。今回はオーナーの所有馬についてまとめてみた。

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マカヒキ

 現役馬でオープン馬は約20頭。その中で大将格は2016年の日本ダービー馬マカヒキだ。今年で9歳を迎えるが、8歳で京都大賞典(G2)を制したように大きな衰えは感じられない。今年は京都記念(G2)で復帰し、おそらく大阪杯(G1)や宝塚記念(G1)を目指すと思われる。同じ日本ダービー馬ワグネリアンが急死したこともあり、マカヒキに対する関係者の想いは強いだろう。京都記念でどんな走りを見せるか注目だ。

 また白毛の女王ソダシはドバイ国際競走(ドバイワールドC・ドバイターフでともにG1)に登録。出走すれば国内外で大きく話題になることは間違いない。そして父ディープインパクト、母アパパネの良血馬アカイトリノムスメは、阪神牝馬S(G2)からヴィクトリアマイル(G1)が狙い。もしソダシとともにヴィクトリアマイルに出走すれば、ワンツーフィニッシュの確率はかなり高そうだ。

 さらに長距離重賞3勝のユーキャンスマイルは昨年の有馬記念(G1)9着以来休養中だか、今年も昨年と同じローテーションであれば阪神大賞典(G2)で復帰し、天皇賞・春(G1)を目指すものと見られる。妹のルビーカサブランカが先日の愛知杯を勝利しており、兄の威厳を見せて欲しいところ。クラシックで活躍するも不振が続くヴェロックスは、マイル路線に矛先を変え、東京新聞杯(G3)に出走を予定しているとのこと。安田記念(G1)が最大目標となるだろうが、ここは試金石となりそうだ。

 そして今週はフェブラリーS(G1)の前哨戦となる東海S(G2)と、伝統の一戦アメリカJCC(G2)が行われる。

 東海Sにはグレートタイムとハヤヤッコが出走。グレートタイムは2走前のブラジルC(L)でオープン初勝利をあげ、前走のカノープスS(OP)も2着と好調、昨年5着から着順を上げる可能性は高い。白毛のハヤヤッコはダート重賞1勝、オープン特別2勝の実力馬。前走が59kgなど重い斤量を背負ってきたが、今回は56kgで出走できる利がある。どちらも伏兵的な存在だが、オープンで実績があるだけにここであっと驚く走りを見せてもおかしくはない。

 またアメリカJCCにはボッケリーニとポタジェの2頭が出走。

 ボッケリーニは2020年中日新聞杯(G3)の優勝馬で、連覇を狙った前走は4着。今回は初の中山コースとG2戦が課題も、鞍上が絶好調の横山武史騎手に乗り替わりは心強い。ポタジェはここまで12戦して4着以下がわずか1回、しかもその1回は天皇賞・秋(G1)のみという安定した成績。しかも鞍上がヨーホーレイクで結果を出した川田将雅騎手というのも好材料。毎日王冠(G2)3着、金鯱賞(G2)3着とこのクラスでも上位争いを繰り広げており、強敵オーソクレースを相手にデビュー勝ちを決めた中山コースでどんな走りを見せるか注目だ。

 ここまで紹介してきた馬はすべて古馬ばかり。どれも春のG1戦線に名乗りをあげるであろう逸材ばかりだが、実は3歳のオープン馬は不在なのである。

 ここまでデビューした金子オーナーの3歳馬で、勝利をあげたのは6頭のみ。その中で最も好成績を挙げているのはファンタジーS(G3)3着のママコチャで、同馬は姉がソダシという良血馬。次走に予定しているエルフィンS(L)は重要な一戦であり、桜花賞に向けて陣営もしっかりとした青写真を組んでいるだろう。

 また兄がヨーホーレイクのダンテスヴューは、ハイレベルだった東京スポーツ杯2歳S(G2)で4着の実績がある。同馬もこのままでは賞金的にクラシック出走は厳しいため、次走に予定しているきさらぎ賞(G3)は重要な一戦だ。

 他にも姉がディアドラのリューベックは今週の若駒S(L)でようやく復帰、セレクトセールで2億円超えの高額馬ロムネヤは1勝クラスで不振と厳しい状況だ。同じセレクトセールで800万円だったオニャンコポンが京成杯(G3)を勝利したこととはまさに対照的。例年と比較して今年の金子オーナーの3歳馬は、全体的に苦戦傾向にあるといえる。

 毎年のようにクラシック戦線を賑わせ、例年3歳世代が重賞を勝利してきた金子オーナーにとって、この状況は想定外かもしれない。まもなく1月も終わり、2月が終われば3月はいよいよクラシックに向けたトライアルがスタートする。

 ゆえに桜花賞や皐月賞(G1)へ向けて最後のチャンスとなるこの2か月は、金子オーナーと関係者にとってより重要なレースが続く。そして2か月後に快進撃が続いていれば、愛知杯と日経新春杯はその布石だったと気付くかもしれない。今週以降、金子オーナーの3歳馬は要チェックだ。

(文=仙谷コウタ)

<著者プロフィール>
初競馬は父親に連れていかれた大井競馬。学生時代から東京競馬場に通い、最初に的中させた重賞はセンゴクシルバーが勝ったダイヤモンドS(G3)。卒業後は出版社のアルバイトを経て競馬雑誌の編集、編集長も歴任。その後テレビやラジオの競馬番組制作にも携わり、多くの人脈を構築する。今はフリーで活動する傍ら、雑誌時代の分析力と人脈を活かし独自の視点でレースの分析を行っている。座右の銘は「万馬券以外は元返し」。

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