JRA【フェブラリーS(G1)予想】園田賢、村上淳、丸山奏子が大攻略!? 『Mリーグ』初代王者・赤坂ドリブンズが魅せた「期待値」馬券!
「期待値」とは、1回の試行で得られる値の平均値のことである。何かを行った際に、どれくらいの「バック」が期待できるのか。期待値を意識すれば、予め損になりそうなことを避けることができ、その結果、得をする機会が増えるというわけだ。
それを麻雀に当てはめて、チームコンセプトとしているのが麻雀『Mリーグ』初代王者の赤坂ドリブンズだ。
「期待値」は当然、競馬予想でも重要なファクターの1つといえるだろう。では、この「期待値のプロ」が実際に競馬を予想すると、どうなるのか――。
そこで今回は赤坂ドリブンズから園田賢、村上淳、丸山奏子(いずれも最高位戦日本プロ麻雀協会)の3選手をゲストに招き、20日に東京競馬場で開催されるG1開幕戦・フェブラリーSを予想してもらった。
すでにシーズン終盤の佳境に突入しているMリーグ。研ぎに研ぎ澄まされた彼らの直感をとくとご覧あれ。
――それでは、よろしくお願いいたします!
赤坂ドリブンズ・村上淳選手(以下、村上):よろしくお願いします! 今日は鈴木たろうが急用で来れなくて、申し訳ございません!
――とんでもないです! 競馬に詳しいたろうさんがいらっしゃらないのはドリブンズ的に戦力ダウンになるかもしれませんが、その分、以前にも予想に参戦してくださった村上さんに頑張ってもらえればと思います! ちなみに最近、競馬はされていますか?
村上:好きなんですけど僕の場合、馬券を買い始めると止まらなくなっちゃうので(笑)。今は、時間がある時は日曜日にDAIGOさんが出てる中継を見ている程度です。
――『みんなのKEIBA』(フジテレビ系)ですね! 園田さんは、競馬はいかがですか?
赤坂ドリブンズ・園田賢選手(以下、園田):高校生の時にウイニングポスト(コーエーテクモゲームスの人気シリーズ)をやってました。
――おおっ、それは頼もしいです!
園田:いや、でも25年くらい前ですよ(笑)。今は全然で……そういえば、チャンピオンズCって昔からありましたっけ?
――以前はジャパンCダートという名称でした。
園田:ああー、それなら知ってます! ジャパンCダートかあ。
――今の(やり取り)で園田さんが、どれくらい競馬から離れていたのかわかりました(笑)。丸山さんは、競馬はいかがですか?
赤坂ドリブンズ・丸山奏子選手(以下、丸山):私は全然素人で何もわからないんですけど、大丈夫でしょうか?
――わからないことは遠慮なく、どんどん聞いてもらえればと思います! これは、まず経験者の村上さんからお聞きした方が良さそうですね。本命をお願いできますか?
村上:僕の「◎」はレッドルゼルですね。理由は至ってシンプルで、この馬の好調さですね。ずっと上位争いしてますし、ソダシとか、カフェファラオは一長一短というか、最近の成績があまり良くないので。実力馬の中だと、レッドルゼルが一番信頼できるかなと。
――レッドルゼルの場合、課題はやはり1600mになりますね。1400mまでなら全幅の信頼が置ける馬なんですけど……。
村上:去年のフェブラリーSで1600m初挑戦だったんですけど、それでも4着なので。じゃあ、去年のメンバーと今年のメンバー「どっちが強いの?」って言われたら「そこまで変わらないんじゃないの」って。僕は今回ワイドで買うつもりなんで、この馬の3着までに入る確率で選んだら、これかなと。
丸山:1400mと1600mって、そんなに違うんですか?
――例えばマラソンの選手って42.195km走るじゃないですか。仮にそれが2.195km減って40㎞ちょうどになっても、そこまで結果は変わらないと思うんですね。でも100mの選手が200m、400mってなれば、ちょっと変わってくるじゃないですか。
村上:絶対変わってきますね。
丸山:うんうん。
――競馬の場合って、だいたい1200~3200mまででレースが行われてて3000mと3200mだと、あまり変わらないですけど1400から1600って結構大きいんですよ。人間で言うと200m走が、400m走になるくらいのイメージです。
村上:レッドルゼル大丈夫か? 急に自信なくなってきた(笑)。
――では、ちょっと保留ということで(笑)。続いて、園田さんの本命は?
園田:僕はテイエムサウスダンにしようかなと。
――おおっ、距離不安という点では村上さんより、さらに攻めてきましたね! レッドルゼルは昨年のフェブラリーSで4着の実績がありますが、テイエムサウスダンは3走前の武蔵野S(G3、1600m)の9着が気になる馬です。
園田:距離はもちろん気になるんですけど、何と言っても2走前に兵庫ゴールドトロフィー(G3)を勝ってるじゃないですか。
――なるほど、その際の勝ちっぷりから「1600mでも大丈夫だろう」と!
園田:いえ、全然そんなことはなくて。僕、兵庫県出身で、レースが兵庫の「園田競馬場」だったんで「これは買わなければ!」と(笑)。
村上:そこっ!?(笑)。
――でも、そういう馬券が案外当たったりするのが競馬です(笑)。
園田:連勝中ですし、買い頃じゃないですか? 最初は本命を「ソダシさんにしよう!」と思ってたんですけど……。
――大注目の白毛の女王ですね。
園田:買いたいと思った理由は3つあります。まず1つ目が「名前が3文字で覚えやすい」。2つ目が「ソダシ」と「ソノダ」が似てる。応援のしがいがある! そして、3つ目が一番大事なんですけど……。
――やっと、真面目な話をしてくださるんですね(笑)。お聞きします!
園田:4歳の牝馬なんで「一番若い女の子」なんですね。それも他に4歳の馬もいないので、圧倒的に若い。やっぱねえ、若い女の子には周りのオッサンも多少優しくしてくれるんじゃないかと。
丸山:ああー、わかるー。
――わかっちゃダメです!(笑)。 全然、真面目じゃなかった……。
丸山:ソダシは私もいいと思ってます。前回は1800mを逃げて負けたんですけど、距離が短くなるのは良いかなって。
――たしかに、ソダシは芝ですが1600mのG1を2勝してますし、マイルでこその馬ですよね。
丸山:芝とダートって、どう違うんですか?
――簡単に言うとゴルフ場を走るのと、砂浜を走る違いですね。人と同じで、それで得意、不得意が出てくる感じです。
丸山:ダートの方が、脚力がいる感じですか?
――そうです、そうです!
園田:あと(ソダシの父)クロフネも(母父の)キングカメハメハも、僕がウイニングポストをやってた頃にいたんで懐かしいなと。だから最初はソダシ本命のつもりだったんですけど、この馬って白毛で、さらに若い牝馬で「ドラマ性」があるじゃないですか。
――昨年、大活躍していた頃にはぬいぐるみが即完売になったりと、ちょっとしたフィーバーも起きてました。白毛でここまで活躍するのは世界的に見ても希少で、すでに世界から注目されてる馬でもありますね。
村上:めちゃくちゃ注目されてますよね~。
園田:それだと、やっぱりオッズ効率は良くない……。「期待値」を求めるドリブンズ的に、実力以外の要素で人気するこの馬を中心にはできないんですよ。
――なるほど、ドリブンズらしい! それであえて2番手に評価を下げたわけですね。
村上:G1だし、競馬をよく知らない人が見た目の可愛さで買ったりするもんね。
園田:そうそう。だから僕は、ソダシは2番手。馬券も今回は単勝と複勝しか買いません。
――他の馬券と比べて、単勝と複勝は還元率がいいですからね。さすがです。では、丸山さんの本命は?
丸山:カフェファラオにします。
――昨年の王者ですね! 難しいかもしれませんが、根拠を聞かせてもらえますか?
丸山:まず、このフェブラリーSは「先行と差しの馬の複勝率が良い」っていうデータがあるんですよ。
――な、なるほど!(園田さんより、全然ガチだ……(笑))
丸山:それで1着を獲りそうな馬が4、5、6歳で(G1昇格以降)7歳以上は優勝したことがない。それらを踏まえて絞り込んだ上で、カフェファラオは去年も勝ちましたけど、東京のダート1600mは3戦3勝で負けてないっていうのは凄く信頼のおけるデータだと。「やってくれるんじゃないかな?」と思ってます。
――無敗なのは魅力的ですよね! ただ、今回主戦のC.ルメール騎手が乗らないことは、ちょっと気になる点です。
丸山:ええー、乗らないんですか!? ほんとだ、テオレーマに乗ってる。じゃあ、(今回カフェファラオに騎乗する)福永(祐一)さんと仲良くしてもらって……。
――福永騎手もトップジョッキーの1人なので、十分期待していいと思いますよ。
村上:僕が、そのテオレーマに注目してて評価は3番手「▲」ですね。
――おお、やっぱりルメール騎手は大きいですか。
村上:それもあるんだけど、重賞を2連勝中なんですよね。最近の調子も良さそうですし「気持ちよく走ってくれるんじゃないかなあ」と。ルメール騎手も上手なんで、スルスルスルっと3着くらいに来てくれたら美味しいなというイメージで。
――面白いと思います! では村上さんの対抗は?
村上:「〇」はインティですね。
――こちらも穴っぽいところを行きましたね!
村上:本命のレッドルゼルが人気なんで、相手は穴にしようかなと。去年のチャンピオンズCは僕も見たんですけど、カフェファラオが11着、ソダシが12着に沈んだ中でインティの4着はきらりと光るものがあった。
――馬券にはなりませんでしたが、古豪健在(8歳)をアピールしましたね。
村上:3年前のこのレースの勝ち馬ですし、去年の南部杯(G1)でも4着なら、そこまで自信があるわけじゃないですけど「オッズ的に美味しそう」だなと。武豊騎手ですし、ここは押さえておきたいです。
丸山:私もインティ良いなと思ってました。唯一知ってる武豊さんが乗られるので、応援したいなと。
――やっぱり競馬と言えば、武豊ですもんね。丸山さんは他にいいと思う馬はいますか?
丸山:あとソリストサンダーもいいと思ってます。ちょっとお年を召してる(7歳)ところは気になるんですけど、(1600mの)武蔵野Sを1着ですし、南部杯でも3着。やっぱりダート1600mの戦績が良い馬がいいんじゃないかと思って。いやー、難しいっ……!
――本命のカフェファラオや、先ほどのソダシ、インティも含めて「マイルでこそ」と一貫性のある予想ですね、いいと思います! 園田さんの3頭目は?
園田:ここからは単勝万馬券級ですね。期待値的に単勝か複勝ですが、当たらないとおもしろくないので複勝で(笑)。ダイワキャグニーを攻めて行こうかなと。
――これは……凄いところ来ましたね!
園田:的中することが重要なので「穴馬を買うこと=期待値が高いというわけではない」けど、この馬の複勝ならワンチャンあるんじゃないかと。ダイワキャグニーは、母父にサンデーサイレンスがいるじゃないですか。ウイニングポストをやってた頃がまさにサンデーが凄い時代で、その思い入れがあるので応援したいなと。あと、この馬はずっと人気通りか、それ以上の着順に来てるんで「複勝で狙う価値はあるんじゃないか」と。
――たしかに前走も11番人気で2着ですし、二ケタ人気でもわりと好走しています!
園田:ダートは去年の武蔵野Sで8着だったんですけど、今回2回目なので“跳ねる”可能性があるかも……。
――来たらホームラン級ですね! 他にどなたか買いたい馬はいますか?
村上:スワーヴアラミスは狙いたいですね。
――前哨戦の東海S(G2)を勝った馬ですね、勢いを感じます。
村上:やっぱり前回勝ってる勢いは大事。テオレーマもそうですけど、今回は「風」を意識しました(笑)。
――麻雀に限らず、勝負事には「風」って大事ですもんね!(笑)。それではまとめに入りたいと思いますが、まず村上さんは本命「◎」がレッドルゼルで、対抗「〇」がインティ。以下、「▲」テオレーマ、「△」スワーヴアラミスでよろしいでしょうか?
村上:はい! 前回は本命サイドで買ったのにハズして悔しかったので、今回は穴を狙いました。DAIGOさんに倣って「DAIGOのワイド」で攻めたいと思います!
――この組み合わせなら、ワイドでも好配当が期待できそうです。では、丸山さんの本命「◎」はカフェファラオ。2番手以下は、どういう順番にしましょうか?
丸山:うーん……悩む。それでは、2番手はソリストサンダーで……次がソダシ、インティの順番にします。全然、当たる気がしない(笑)。
――ビギナーズラックがあるといいですね! 最後は、攻めに攻めた園田さん。本命「◎」がテイエムサウスダンで、対抗「〇」がソダシ。「▲」が超大穴のダイワキャグニーでよろしいでしょうか?
園田:みんな4頭なんで、僕も1頭増やしましょうか。じゃあ、最後はタイムフライヤーにします!
――これも単勝万馬券級ですね! では「△」タイムフライヤーでよろしいでしょうか?
園田:はい! 期待値馬券複勝で行きます!
丸山:なんか、全部良さそうに見えてきちゃったよ~(泣)。
村上:せっかく予想したんだから当てたいよね!
丸山:当てたい~!!
――レースは今週末の日曜日の15時45分から発走なので、ぜひ見ていただければ! ありがとうございました!
(文=浅井宗次郎)
<著者プロフィール>
オペックホースが日本ダービーを勝った1980年生まれ。大手スポーツ新聞社勤務を経て、フリーライターとして独立。コパノのDr.コパ、ニシノ・セイウンの西山茂行氏、DMMバヌーシーの野本巧事業統括、パチンコライターの木村魚拓、シンガーソングライターの桃井はるこ、Mリーガーの多井隆晴、萩原聖人、二階堂亜樹、佐々木寿人など競馬・麻雀を中心に著名人のインタビュー多数。おもな編集著書「全速力 多井隆晴(サイゾー出版)」(敬称略)
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