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JRAキャリア7戦で引退に出資者から“ボッタクリ”の声も……「これまで管理した牝馬で一番いい」藤沢和雄師が絶賛した大器が早過ぎる登録抹消

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 今週末の開催をもって定年を迎える藤沢和雄調教師。厩舎に初のG1タイトルをもたらしたシンコウラブリイや、連闘で阪神3歳牝馬S(G1・阪神JFの前身)を制したスティンガー。近年ではG1を6勝した女傑グランアレグリアなど、これまで数々の名牝を育て上げてきた。

 そんな名伯楽・藤沢和師だが、2019年に放送された『BSイレブン競馬中継』(日本BS放送)内で、「これまで管理した牝馬の中で一番いいと思っている」と大絶賛したルナシオン(牝5歳)が、今月16日付けでJRAの競走登録を抹消されたことが分かった。

 同馬は、半兄にジャパンCなどG1・2勝を挙げたスワーヴリチャードがいる良血。クラブ法人シルクレーシングにて、その世代の牝馬では最高価格タイとなる総額8000万円(一口16万円×500口)で募集された期待馬だ。

 19年10月に東京競馬場の芝1800mでデビューしたルナシオン。最後の直線でエンジンが点火すると、モノが違う末脚で見事な差し切り勝ち。騎乗した福永祐一騎手も「高いポテンシャルを感じます。将来楽しみです」と、その素質を高く評価した。

 C.ルメール騎手と新コンビを組んだ2戦目のクイーンC(G3)こそ出遅れが響いて10着に敗れたが、休養を挟んで臨んだ1勝クラスでは、現オープンのアオイクレアトール以下を相手に完勝。さらに長期休養明けとなった2勝クラスでも勝利を収め、通算成績を4戦3勝とした。

 しかし、キャリア5戦目となった昨年3月の春興S(3勝クラス)では、初の重馬場が響いたのか、最後方から伸びを欠いてまさかのシンガリ10着。続く五稜郭S(3勝クラス)でも前走と似たような後方からのレースで、ブービーの15着に惨敗してしまった。

 そして今年初戦となった、今月12日の雲雀S(3勝クラス)。道中では近走見られなかった行きっぷりで4、5番手を追走したが、最後の直線に入ると徐々に後退。またしてもシンガリとなる13着で入線すると、その4日後に競走登録を抹消、引退が決まった。

「どうも5戦目の春興Sで大敗を喫した後は、気持ちが途切れてしまった感じですね。初戦で見せた末脚は確かだっただけに、期待を寄せていた藤沢和師も無念でしょう。師が今月末で定年を迎えるのも、このタイミングで引退が決まった理由の1つかもしれません」(競馬誌ライター)

 今後は繁殖に上がる予定とのことだが、特に大きな故障などが無かったにもかかわらず、わずかキャリア7戦での早期引退。これには出資者と思われる一部のファンから、「もう少しレースに使って欲しかった」や、「ぼったくられた気分」など、不満の声もSNSやネットの掲示板などで見掛けられた。

 ルナシオンを所有するシルクレーシングの規定では、牝馬の引退は6歳春となっているため、まだ5歳なら転厩してもう1年現役を続けるという選択肢もあったと思われる。だが、それをしなかったのはやはり管理する藤沢和師が、「1勝より一生」をモットーに掲げているからかもしれない。

 大成することはできなかったものの、無事に牧場へと戻ったルナシオン。数年後、競馬場にやってくるだろう産駒を楽しみに待ちたい。

(文=冨樫某)

<著者プロフィール>
キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。

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