JRAアンタレスS(G3)オメガパフューム参戦で「G1級」のハイレベル! 皐月賞の裏で超豪華メンバーがジャパンCダートを再現?
17日、中山競馬場では牡馬クラシックの第1関門となる皐月賞(G1)が開催される。
下馬評で最も人気を集めているのはドウデュースと武豊騎手のコンビ。弥生賞ディープインパクト記念(G2)で2着に敗れたとはいえ実績はメンバー最右翼。他にも2戦2勝のキャリアで挑むイクイノックス、ダノンベルーガ、岩田康誠騎手が3連勝へと導いたデシエルトなどの無敗馬も虎視眈々と戴冠を狙っている。
だが、同日の裏開催となる阪神競馬場で行われるアンタレスS(G3)もまた、皐月賞に負けず劣らずの好メンバーが揃った。
今年の目玉は何といっても約2年ぶりの中央参戦となるオメガパフューム(牡7、栗東・安田翔伍厩舎)だ。昨年末の東京大賞典(G1)で初の4連覇という偉業を達成。種牡馬入りすることが発表されたものの、年明けに陣営から発表された内容は、まさかの現役続行だった。
近年は中央ではなく地方の交流重賞を中心に使われていたオメガパフューム。他馬より重い59キロの斤量は気になるものの、前回参戦した約2年前の平安S(G3)でも59キロを背負って格の違いを見せつけたなら問題ないはず。久々の中央でどのような走りを見せてくれるだろうか。
G1・5勝馬を相手に真っ向勝負を挑むのは、現在ダートで4戦無敗の快進撃を続けているグロリアムンディ(牡4、栗東・大久保龍志厩舎)。新馬勝ち後にクラシックを目指した3歳春は、思うような結果を残せなかったが、ダートに矛先を変更してからは見違えるような連勝を続けている。
前走の名古屋城S(OP)を快勝した際、主戦の福永祐一騎手が「これからも楽しみです。競馬に関して言うことはありません」とコメントしたほどのお気に入り。今回は福永騎手が皐月賞のジオグリフに騎乗するため、坂井瑠星騎手が替わりに手綱を取る。
そして福永騎手が主戦を任せられているもう1頭が、現在3連勝中のバーデンヴァイラー(牡4、栗東・斉藤崇史厩舎)。いずれ劣らぬ実力馬だけに、同じ路線を歩む2頭の鞍上問題も囁かれていたが、主戦が中山で騎乗する今回は結論が先送りとなりそうだ。
また、オメガパフュームが制した昨年の東京大賞典で3着のウェスタールンド、佐賀記念(G3)を5馬身差で楽勝したケイアイパープル、東海S(G2)を2着に敗れたとはいえ、復調気配を見せているオーヴェルニュなど、その他の伏兵陣にも一発を狙えそうな馬がスタンバイしている。
阪神で行われるアンタレスSは、かつてジャパンCダート(G1)が行われたダート1800mと同じ条件。G1級の再現を思わせる超豪華メンバーが集結したといえそうだ。
(文=高城陽)
<著者プロフィール>
大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。
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