GJ > 競馬ニュース > 武豊が世界に誇る「時計」  > 3ページ目
NEW

天才・武豊が、世界に誇る正確無比の「時計」 逃げ馬キタサンブラックは何故いつも崩れないのか? 現役王者の”逃亡劇”を支える秘密

【この記事のキーワード】, ,

 しかし、結果的には逃げたエイシンヒカリがそのまま逃げ切り、2着にも2番手を進んだグランデッツァ、3着にも3番手を進んだコスモソーンパークと典型的な”行った行った”のレース。まるで、前有利のスローペースだったかのような決着だ。

 なぜ、このような決着になったのかは、都大路Sのレースラップを見れば明らかだ。

 12.5 – 11.2 – 11.3 – 11.9 – 11.9 – 11.9 – 11.4 – 11.3 – 12.3と淀みのないラップが並んでいるが、実は前半の3ハロンとラスト3ハロンを一括りにすると「35.0 – 11.9 – 11.9 – 11.9 -35.0」という、レース前半と後半でまったく同じ数字が並ぶ。

 つまり、このレースでは0.1秒の狂いもない「奇跡的な平均ラップ」が刻まれており、そのペースを作り上げたのが終始先頭を走り続けたエイシンヒカリと武豊騎手である。

 逃げ馬にこれだけ正確にマイペースを貫かれては、後続は成す術もない。

 それも1000m通過は58.8秒は、強引に捕らえに行くとエイシンヒカリは潰せるかもしれないが「捕らえに行った自分も潰れる」と意識させる絶妙の塩梅。こうなると後続はこのまま放っておくと「マズイことが、わかっていても動けない」という状況に陥るのだ。

 昨年の大阪杯はキタサンブラックが絶妙のスローペースに持ち込んだものの、そのペースの”危険さ”を察知した横山典弘騎手のアンビシャスが早めに潰しに行った結果、見事に勝利を飾った。

 ペリエ騎手の言葉を借りれば「ユタカの後ろにつけることができてハッピー」だった結果である。

 果たして、今年もキタサンブラックが主導権を握るのか、それとも玉砕覚悟で潰しに行く馬が現れるのか。いずれにせよ、武豊騎手の正確無比な体内時計を狂わせない限り、キタサンブラック攻略は果てしなく難しいようだ。

天才・武豊が、世界に誇る正確無比の「時計」 逃げ馬キタサンブラックは何故いつも崩れないのか? 現役王者の”逃亡劇”を支える秘密のページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

17:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
  2. 武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
  3. 武豊が社台に干された「曰く付き」阪神JF……”引退説”が囁かれた大スランプの原因「ダンスファンタジア事件」とは
  4. アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
  5. JRA全面協力アニメ『群青のファンファーレ』が大コケ!? 『ウマ娘』の対抗馬として4月からスタートも、「話題」を殆ど耳にしないワケ
  6. 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
  7. 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
  8. JRAマイネル軍団総帥・岡田繁幸さん逝く。武豊「僕の原点、この馬と一緒に全国区になった」絶体絶命だった天才を世に放った偉大な決断と信念【特別寄稿】
  9. 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
  10. JRA池添謙一「2度結婚」「DV不倫」よりも紆余曲折の騎手人生。オルフェーヴル三冠→外国人で凱旋門賞、勝負強さは当代随一だが……