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天才・武豊が、世界に誇る正確無比の「時計」 逃げ馬キタサンブラックは何故いつも崩れないのか? 現役王者の”逃亡劇”を支える秘密

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 しかし、結果的には逃げたエイシンヒカリがそのまま逃げ切り、2着にも2番手を進んだグランデッツァ、3着にも3番手を進んだコスモソーンパークと典型的な”行った行った”のレース。まるで、前有利のスローペースだったかのような決着だ。

 なぜ、このような決着になったのかは、都大路Sのレースラップを見れば明らかだ。

 12.5 – 11.2 – 11.3 – 11.9 – 11.9 – 11.9 – 11.4 – 11.3 – 12.3と淀みのないラップが並んでいるが、実は前半の3ハロンとラスト3ハロンを一括りにすると「35.0 – 11.9 – 11.9 – 11.9 -35.0」という、レース前半と後半でまったく同じ数字が並ぶ。

 つまり、このレースでは0.1秒の狂いもない「奇跡的な平均ラップ」が刻まれており、そのペースを作り上げたのが終始先頭を走り続けたエイシンヒカリと武豊騎手である。

 逃げ馬にこれだけ正確にマイペースを貫かれては、後続は成す術もない。

 それも1000m通過は58.8秒は、強引に捕らえに行くとエイシンヒカリは潰せるかもしれないが「捕らえに行った自分も潰れる」と意識させる絶妙の塩梅。こうなると後続はこのまま放っておくと「マズイことが、わかっていても動けない」という状況に陥るのだ。

 昨年の大阪杯はキタサンブラックが絶妙のスローペースに持ち込んだものの、そのペースの”危険さ”を察知した横山典弘騎手のアンビシャスが早めに潰しに行った結果、見事に勝利を飾った。

 ペリエ騎手の言葉を借りれば「ユタカの後ろにつけることができてハッピー」だった結果である。

 果たして、今年もキタサンブラックが主導権を握るのか、それとも玉砕覚悟で潰しに行く馬が現れるのか。いずれにせよ、武豊騎手の正確無比な体内時計を狂わせない限り、キタサンブラック攻略は果てしなく難しいようだ。

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