真剣勝負の裏にある真実に斬り込むニュースサイト・GJ
GJ
真剣勝負の真実に切り込むニュースサイトGJ
NEW
2017.03.25 09:16

天才・武豊が、世界に誇る正確無比の「時計」 逃げ馬キタサンブラックは何故いつも崩れないのか? 現役王者の”逃亡劇”を支える秘密
編集部
しかし、結果的には逃げたエイシンヒカリがそのまま逃げ切り、2着にも2番手を進んだグランデッツァ、3着にも3番手を進んだコスモソーンパークと典型的な”行った行った”のレース。まるで、前有利のスローペースだったかのような決着だ。
なぜ、このような決着になったのかは、都大路Sのレースラップを見れば明らかだ。
12.5 – 11.2 – 11.3 – 11.9 – 11.9 – 11.9 – 11.4 – 11.3 – 12.3と淀みのないラップが並んでいるが、実は前半の3ハロンとラスト3ハロンを一括りにすると「35.0 – 11.9 – 11.9 – 11.9 -35.0」という、レース前半と後半でまったく同じ数字が並ぶ。
つまり、このレースでは0.1秒の狂いもない「奇跡的な平均ラップ」が刻まれており、そのペースを作り上げたのが終始先頭を走り続けたエイシンヒカリと武豊騎手である。
逃げ馬にこれだけ正確にマイペースを貫かれては、後続は成す術もない。
それも1000m通過は58.8秒は、強引に捕らえに行くとエイシンヒカリは潰せるかもしれないが「捕らえに行った自分も潰れる」と意識させる絶妙の塩梅。こうなると後続はこのまま放っておくと「マズイことが、わかっていても動けない」という状況に陥るのだ。
昨年の大阪杯はキタサンブラックが絶妙のスローペースに持ち込んだものの、そのペースの”危険さ”を察知した横山典弘騎手のアンビシャスが早めに潰しに行った結果、見事に勝利を飾った。
ペリエ騎手の言葉を借りれば「ユタカの後ろにつけることができてハッピー」だった結果である。
果たして、今年もキタサンブラックが主導権を握るのか、それとも玉砕覚悟で潰しに行く馬が現れるのか。いずれにせよ、武豊騎手の正確無比な体内時計を狂わせない限り、キタサンブラック攻略は果てしなく難しいようだ。
PICK UP
Ranking
23:30更新浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
日本ダービー「30年ぶり」落馬の坂井瑠星に吉兆サイン!? ドゥラエレーデは宝塚記念(G1)を視野…ダービージョッキー予感させる偉大な先輩の足跡
「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- ナリタブライアン「単勝100万円」おじさん登場も一瞬で沈黙、競馬初心者が目撃したウインズ渋谷の大惨事
- 横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
- イクイノックスさえ敗れた日本ダービー「鉄の掟」!? 過去10年10勝2着8回…ソールオリエンスら皐月賞上位組「全滅」に大波乱の予感
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは