JRAヴィクトリアマイル(G1)ソダシ、レイパパレG1馬5頭は「全消し」でOK!? 近5年でG1馬17頭が屈した「最悪データ」アーモンドアイ・グランアレグリア級でなければ勝利は不可能?

数々の名馬を苦しめた「最悪データ」が、5頭のG1馬に牙を剥く。
15日に東京競馬場で行われるヴィクトリアマイル(G1)、今年は牝馬の一線級が勢ぞろいした豪華メンバーが集結。中でも注目は無敗の牝馬3冠馬・デアリングタクトをはじめとした5頭のG1ホースたちであろう。
ソダシ、レイパパレ、レシステンシア、アカイイト。輝かしい実績をもつ5頭のG1馬たち。当然、今回のレースにおいて有力な存在であり、5頭のどれかを本命候補に据えている方も多いのではないか。
だが一方で、これら5頭にはそれぞれ明確な「不安要素」が存在する点も忘れてはならない。
レイパパレ・アカイイトの2頭に関しては、両馬とも2000m前後の中距離で実績を残してきた馬であり、マイル戦への実績は乏しい。レイパパレは重馬場の大阪杯(G1)、アカイイトは前崩れの消耗戦となったエリザベス女王杯(G1)とそれぞれタフでスタミナが要求されるレースで高いパフォーマンスを発揮している。一方で今回の舞台となる府中マイルはスピード能力が強く要求される条件であり、2頭が対応できるかは不透明である。
白毛のG1馬として絶大な人気を誇るソダシは近2走でダートを使われており、今回は久しぶりの芝でのレース。フェブラリーS(G1)では筋骨隆々の牡馬に揉まれながら3着に好走したが、今回は牝馬限定の芝レースであり、ある意味で真逆の条件と言えるだけに対応力が問われるだろう。また、秋華賞ではゲートに歯をぶつけて大敗を喫するなど、白毛牝系に由来する気性難が顕在化しつつあり、安定感を欠く点も気になるところ。
レシステンシアは前走の高松宮記念(G1)で前半3ハロン33.4秒というハイペースで逃げをうち、直線では伸びを欠いて6着に敗れている。暴走ともいえる逃げから、今回は2ハロンと延長となるだけに、折り合いの面で不安が残る。
無敗の3冠牝馬・デアリングタクトの不安材料は言うまでもなく、怪我からの復帰戦である点だ。全治9か月を要する繋靱帯炎という大怪我を乗り越えて、今回は中385日での出走。それこそトウカイテイオーが1年越しに有馬記念(G1)を制したような「奇跡」が無ければ好走は難しいだろう。
このように、各々が不安要素を抱えている5頭のG1馬たち。これに追い打ちをかけるように、G1馬たちの好走を阻む「最悪データ」がヴィクトリアマイルには存在している。
G1馬たちの好走を阻む「最悪データ」とは
近5年のヴィクトリアマイルにおいて、過去に「G1勝利」の実績があった馬はのべ19頭が出走している。だが、その戦績は(2-0-1-16)と期待ほどの結果は残せていない。2頭が勝利をしているが、これは記憶にも新しいグランアレグリア(21年)、アーモンドアイ(20年)によるもの。この2頭を除くと好走している馬はほとんどおらず、牝馬の枠に収まらない「歴史的名牝」と呼べる実力をもつ馬でなければ、勝利はおろか連対すら不可能という結果に終わっている。
実際にラッキーライラック、ラヴズオンリーユーといった近年の競馬シーンを彩った名牝や、昨年のレシステンシアもこのデータに屈して敗れている。アエロリットに関しては18年4着・19年5着と2度に渡り馬券圏外に敗れており、このデータを「偶然」という言葉だけで片付けることは難しい。
今回出走するデアリングタクトは、無敗の牝馬3冠を達成した「歴史的名牝」といえる存在であり、見方によってはデータに抗ったグランアレグリア、デアリングタクトよりも格上ともとれる。
しかし、先述の通りデアリングタクトは大怪我からの復帰初戦であり、いきなりの好走を期待するのは酷であろう。残る4頭の牝馬も確かに高い実力を誇るが、「歴史的名牝」と呼べるには至らず、データに抗うことは難しいように思える。
ヴィクトリアマイルは数あるG1の中でも波乱の傾向が強いレースであり、加えて今年の春G1はここまで荒れ模様である。この流れを踏まえれば、「最悪データ」が示す通りのG1馬5頭全飛びの大波乱も十分に考えられる。
G1馬を中心に馬券を検討しているファンも多いと思われるが、各々が抱える「不安要素」と「最悪データ」には注意していただきたい。
(文=エビせんべい佐藤)
<著者プロフィール>
98年生まれの現役大学院生。競馬好きの父の影響を受け、幼いころから某有名血統予想家の本を読んで育った。幸か不幸か、進学先の近くに競馬場があり、勉強そっちのけで競馬に没頭。当然のごとく留年した。現在は心を入れ替え、勉強も競馬も全力投球。いつの日か馬を買うのが夢。
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