JRAジャングロ、デュガで「やっちまった」武豊に朗報!?「帰ってきた」短距離界の大物候補との再コンビ結成に“熱視線”!

今週末から、いよいよ牡馬牝馬共にクラシック第2戦目を迎えようとしている。
今年のクラシックにおいて、例年以上に気合が入っているのが武豊騎手だろう。第1戦目の桜花賞(G1)と皐月賞(G1)で共に3着以内に好走したのは、2017年のリスグラシュー(2着)とダンビュライト(3着)以来、5年ぶりのこと。
22日のオークス(G1)には桜花賞2着のウォーターナビレラと、翌週29日の日本ダービー(G1)には皐月賞3着のドウデュースというどちらも有力視されているお手馬で臨むとあって、例年に増して競馬ファンの期待感も高まっている。
その一方で、現3歳世代の短距離戦線においては、満足のいく結果を残せなかったのも事実だ。
NHKマイルCのジャングロで痛恨の出遅れ
2週前に行われたNHKマイルC(G1)には、大人気ゲームアプリ『ウマ娘 プリティーダービー』(Cygames)でお馴染みの藤田晋オーナーが所有するジャングロとのコンビで臨むも、誰もが逃げると予想していたスタートで痛恨の出遅れ。最後は懸命に追い上げるも7着に敗れた。
また、同じ藤田オーナー所有のお手馬であるデュガでも1勝クラスは勝ち上がったものの、ファルコンS(G3)やアーリントンC(G3)でいずれも大敗し、重賞では頭打ち状態となっている。
そんな短距離戦線で、思うような結果が出なかった武豊騎手の前に頼もしい相棒が帰ってきた。21日に中京競馬場で行われるメルボルントロフィー(3歳1勝クラス)に出走予定のグランアプロウソ(牡3、栗東・松永幹夫厩舎)だ。
同馬は米国の新種牡馬ガンランナーの出生第1号でもあり、祖母には2002年のスプリンターズS(G1)を制したビリーヴがいる。母フィドゥーシアも含めて親子3代に渡りノースヒルズ代表の前田幸治氏が所有していて、現役時代には武豊騎手がいずれも騎乗した経験を持つ所縁ある血統だ。
「良いスピードを持っています」
そうレジェンドに言わしめたデビュー戦は、昨年6月の札幌芝1200m。16頭立ての大外16番枠から好スタートを切ると、道中は逃げ馬を前に見る形で2番手を追走。楽な手応えで4コーナーを回ると、最後の直線入り口で早くも先頭に立ち、そのまま後続を封じて押し切り勝ち。新馬らしからぬ高いレースセンスが目を引いた。
その後、陣営はすぐに7月の函館2歳S(G3)への出走を表明。上位人気に推される事が確実視されていたが、レースの10日ほど前に左後肢を骨折してしまい、そのまま長期休養を余儀なくされた。新馬の内容から期待が大きかっただけに、主戦にとっても“手痛い”戦線離脱となった。
そして時は過ぎ先月24日、福島競馬場で行われた雪うさぎ賞(3歳1勝クラス)で10カ月ぶりに復帰。その日は主戦の武豊騎手が東京競馬場での騎乗予定があったため代わりに角田大和騎手が跨ったものの、長期休み明けながらも地力を見せて2着に食い込んだ。及第点といえる復帰戦を無事に終え、今回から再コンビ結成が実現した。
「新馬戦で2着に負かしたエーティーマクフィは、次戦ですぐに未勝利を勝ち上がり、コスモス賞(OP)でも2着と好走しています。また3着に負かしたウインマーベルも、その後、福島2歳S(OP)や橘S(L)を勝利するなどメンバーレベルも非常に高かったです。
さらに、父のガンランナーは古馬になってからG1を5連勝した遅咲きでしたし、グランアプロウソの今後の伸び代にも大いに期待できます。順調に勝ち上がれば、短距離の重賞戦線を沸かしてくれる存在になるかもしれませんよ」(競馬誌ライター)
短距離界に楽しみな大物候補が戻ってきたことは、武豊騎手にとっては吉報だったはず。今週末のレースは勿論、今後の短距離戦線での活躍に改めて期待したい。
(文=ハイキック熊田)
<著者プロフィール>
ウオッカ全盛期に競馬と出会い、そこからドハマり。10年かけて休日を利用して中央競馬の全ての競馬場を旅打ち達成。馬券は穴馬からの単勝・馬連で勝負。日々データ分析や情報収集を行う「馬券研究」三昧。女性扱いはからっきし下手だが、牝馬限定戦は得意?
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