
JRA武豊「ガッツポーズ」に見える同期の友情…かつてのライバルと踏み出した「偉大なる夢」への第一歩

戦友から相棒へ…時代を創った2人が、夢への第一歩を踏み出した。
15日に行われた東京7Rは、蛯名正義厩舎の管理馬ダイナストーンに武豊騎手が騎乗し、逃げ切りで勝利を挙げた。
蛯名師と武豊騎手は共に84年に競馬学校に入学した同級生の間柄。競馬学校を卒業後も、互いにトップジョッキーとして長年競馬界を引っ張ってきた戦友ともいえる存在である。今回は蛯名師が開業して以降2度目となる”同期タッグ”の結成での嬉しい初勝利、これにはスタンドのファンからも大きな拍手が送られた。
もちろん2人にとっても特別な勝利だったようで、武豊騎手はゴールの直後に笑みをうかべながら右腕で大きくガッツポーズ。一方の蛯名師は各紙の取材に対して、「500万(1勝クラス)で武さんがあんなガッツポーズしたところはあんまり見たことがないので、逆にうれしかったです」と話しており、”同期タッグ”での勝利の喜びをお互いに噛みしめた。
かつてのライバルと踏み出した「偉大なる夢」への第一歩
実は蛯名師と武豊騎手の間には共通する「偉大なる夢」が存在する、それこそが凱旋門賞(仏・G1)の舞台である。
昨年にテレビ東京にて、武豊騎手と蛯名師による対談が放送されたが、「2人の夢」について問われた際に武豊騎手は「騎手として戦力になると思われての依頼で(凱旋門賞に)一緒に挑めたら」とその思いを明かしている。
武豊騎手にとって凱旋門賞が大きな目標であることは知られているが、実は蛯名師にとっても凱旋門賞は特別なレース。騎手時代にはエルコンドルパサーで挑んだ1999年、ナカヤマフェスタで挑んだ2010年に2度、2着に惜敗した経験がある。
対談の中で蛯名師は「こうやったら負けるから(と教えます)」と冗談めかして話していたが、「そういう(凱旋門賞に出られるような)馬を任される調教師にならないといけない」と決意を語っており、凱旋門賞が2人にとって特別なレースであることは間違いないだろう。
先週の”同期タッグ”での初勝利はまさに「偉大なる夢」へと続く第一歩というべき勝利。蛯名厩舎は3月の開業以来、中々初勝利を挙げられずにいたが、先々週に念願の初勝利を挙げると、今週は2週連続となる勝利を”同期タッグ”で達成することに成功し、徐々に勢いづいてきた。
蛯名師は開業にあたって名伯楽・藤沢和雄元調教師の地盤を引き継いでおり、厩舎には有力馬も多数在籍している。この勢いで調子を上げていけば、そう遠くない時期に”同期タッグ”によるビッグレースへの挑戦も見ることができるはずだ。
念願の初勝利を挙げ、「偉大なる夢」への歩みを始めた武豊騎手と蛯名師の”同期タッグ”。今後は重賞やG1、そして大目標である凱旋門賞での”同期タッグ”の結成は叶うのか、2人の今後の活躍が楽しみだ。
(文=エビせんべい佐藤)
<著者プロフィール>
98年生まれの現役大学院生。競馬好きの父の影響を受け、幼いころから某有名血統予想家の本を読んで育った。幸か不幸か、進学先の近くに競馬場があり、勉強そっちのけで競馬に没頭。当然のごとく留年した。現在は心を入れ替え、勉強も競馬も全力投球。いつの日か馬を買うのが夢。
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