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JRA【ユニコーンS(G3)展望】武豊VS武幸四郎「兄弟対決」が実現!ケンタッキーダービー(G1)も意識したジュタロウは試金石!

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JRA【ユニコーンS(G3)展望】武豊VS武幸四郎「兄弟対決」が実現!ケンタッキーダービー(G1)も意識したジュタロウは試金石!の画像1
競馬つらつらより

 19日、東京競馬場ではユニコーンS(G3)が行われる。近年の勝ち馬からは、ノンコノユメやゴールドドリーム、ルヴァンスレーヴ、カフェファラオといった後のスターホースも誕生している。今年も将来性の高い3歳馬がそろっている。早速展望していこう。

 近代の米国競馬において、最強馬との呼び声も高いアロゲート。その初年度産駒の1頭がジュタロウ(牡3歳、栗東・河内洋厩舎)だ。武豊騎手を背に初重賞に挑む。

 これまでJRAでは10頭がデビューしているアロゲートの産駒。そのうち7頭が勝ち上がり、8勝すべてをダートで挙げている。唯一の2勝馬がジュタロウである。

 ジュタロウがその素質を見せたのは、昨年11月の2歳新馬戦。スタートでやや出負けしたもののすぐに挽回すると、道中は先行集団の外目2~3番手で折り合った。3角手前で手応え良く早め先頭に躍り出ると、4角ではセーフティーリードを保っていた。直線でも武騎手が軽く気合をつけただけでグイッとひと伸び。最後は2着に2秒4差の「大差」をつけてデビュー勝ちを収めた。

 ジュタロウが実際につけた着差は推定で14~15馬身ほど。その圧勝劇には武騎手も「ケンタッキーダービー(G1)に行きたい」と陣営に直訴したとされる。

 わずか1戦で陣営に海外遠征を意識させたジュタロウだったが、その後は1勝クラスで2着→9着とまさかの2連敗。どちらも良馬場で、道中は先行馬のキックバックをもろに被る展開だった。

 一息入れ、3か月ぶりで臨んだ前走(1勝クラス)は脚抜きのいい重馬場で、外目2番手につけると、直線は早め先頭に立ち、4馬身差で完勝。約半年ぶりとなる待望の2勝目を挙げた。

 これまでの走りを見る限り、明らかに脚抜きのいい軽い馬場がベターだろう。さらに、武騎手が前走後に残した「2番手を取ったところで勝負あった」というコメントからも、先行できるかどうかがポイント。一度は海外を意識した好素材のジュタロウにとって、ここは試金石の一戦となりそうだ。

 武騎手の弟・武幸四郎調教師が送り込むのはヘニーヒューズ産駒のセキフウ(牡3歳、栗東・武幸四郎厩舎)である。

 昨年10月にデビュー3戦目で勝ち名乗りを上げると、3連勝で兵庫ジュニアGP(G2)を制覇。続く全日本2歳優駿(G1)は4着に敗れたが、今年に入ってからは海外を転戦し、経験を積んだ。

 初戦のサウジダービー(G3)は2着に健闘したが、続くUAEダービー(G2)は8着。前者が距離1600mだったのに対し、後者は1900mと父ヘニーヒューズの距離適性も結果に表れたか。マイルに戻る今回はコンディションさえ整っていれば、勝機は十分あるだろう。

 武兄弟といえばこの春、ウォーターナビレラで牝馬クラシック戦線を共闘したが、まさに“昨日の友は今日の敵”に。世代最初のJRAダート重賞制覇を懸けた兄弟対決に注目が集まる。

 武兄弟の争いに待ったをかけるとすれば、大ベテラン横山典弘騎手が騎乗予定のハセドン(牡3歳、栗東・安田翔伍厩舎)だろう。

 昨年11月に芝でデビューするも完敗を喫し、陣営はすかさずダートに路線変更。すると破竹の3連勝を飾って初の重賞に駒を進めてきた。

 ダートでの3戦はすべて後方からの競馬。中京での未勝利戦は上がり時計が次位に1秒5もの差をつける異次元の差し切り勝ちだった。さらに1勝クラスを勝ち上がった際は向正面で最後方から一気に先行集団にとりつき、4角では早々2番手という早仕掛けを力強く押し切った。

 そして前走・青竜S(OP)はスタート直後から後方を1頭だけポツンと追走。4角で大外に持ち出すと、届かないと思われた位置から12頭を丸飲みした。上りは34秒3という切れ味で、半馬身という着差以上に強い内容だった。

 鞍上の横山典騎手は「まだ馬をつくっている段階で、これだけのレースをするのだから本当に凄い。このまま順調に育ってくれれば」と、その高い将来性に相当ほれ込んでいる様子。極端な前残りにさえならなければ、最有力候補の1頭といっていいだろう。

 ハセドンと同じく3連勝中のリメイク(牡3歳、栗東・新谷功一厩舎)は、1勝クラス、昇竜S(OP)、端午S(OP)と3勝のうち2勝をオープンクラスで挙げている。

 前走は不安視された右回りをあっさりこなしたが、今回は1ハロンの距離延長がカギとなりそう。キャリア6戦はすべて1400mを使われているように、将来的にも適性はスプリント寄りか。マイルを難なくこなせれば、レース選択の幅も広がるだろう。

 コンシリエーレ(牡3歳、美浦・稲垣幸雄厩舎)は、2歳時に新馬、カトレアS(OP)を連勝。2月にはサウジダービーに挑戦し、セキフウに次ぐ3着に健闘した。帰国初戦の兵庫CS(G2)でも3着に入ったが、勝ち馬からは1秒4差と大きく離された。それでも4戦すべてで馬券圏内を外していない点は評価できる。

 コンバスチョン(牡3歳、美浦・伊藤圭三厩舎)は2歳時に兵庫ジュニアGPと全日本2歳優駿を連続2着に好走。2月のヒヤシンスS(L)を勝利するも、前走・UAEダービーは11着に大敗した。国内では5戦すべて連対しており、巻き返しの可能性は十分ある。

 この他には、芝の重賞で好走経験があるインダストリア(牡3歳、美浦・宮田敬介厩舎)とタイセイディバイン(牡3歳、栗東・高野友和厩舎)は初ダートでの変わり身があるかに注目。

 ともに前走はNHKマイルC(G1)を走り、インダストリアは2番人気に支持されたが、直線伸びきれず5着。タイセイディバインは、ファルコンS(G3)とアーリントンC(G3)を連続2着後の前走は10着に敗れている。

 今年のユニコーンSは海外経験がある馬も多く、7月のジャパンダートダービー(G1)に向けても注目の一戦。発走は19日、15時45分を予定している

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