JRA宝塚記念(G1)1番人気「12連敗」程度で驚くのはまだ早い!? タイトルホルダーもエフフォーリアも戦々恐々…半年近く続く「衝撃」の結末を見逃すな
26日、阪神競馬場で行われる宝塚記念(G1)。同じグランプリでも暮れの有馬記念(G1)に比べて寂しいメンバー構成になりやすいレースだが、例年以上に豪華なメンバーで争われることになりそうだ。
今年は天皇賞・春(G1)を7馬身差で圧勝したタイトルホルダーをはじめ、昨年の年度代表馬に選出されたエフフォーリアも参戦。その他にもドバイターフ(G1)を制したパンサラッサ、1年以上のケガから復帰した2年前の牝馬三冠馬デアリングタクトや初G1タイトルを狙うディープボンドなども侮れない。
半年近く続く「衝撃」の結末を見逃すな
ただ、G1レースにおける1番人気馬の連敗がワースト記録をまだまだ更新中であることも思い出しておきたい。
この前代未聞といえる「異常事態」はコマンドラインが12着に敗れた昨年のホープフルS(G1)を皮切りに、年を跨いだ春のクラシックを終えても止まることはなかった。気が付けばイルーシヴパンサーが敗れた今月5日の安田記念(G1)まで12連敗している。
とはいえ、こちらについてはメディアでも報じられている通り、多くの競馬ファンにとっても周知の事実だろう。
ちなみに『netkeiba.com』で公開されている宝塚記念の単勝予想オッズによると、20日現在で1番人気に支持されているのはタイトルホルダー。次いでエフフォーリア、ディープボンドの順で人気となっている。
その一方で、この1番人気馬の苦戦がWIN5においても、連敗の泥沼に陥っていることに気付いているファンはどれくらいいるだろうか。
WIN5とは、JRAが指定する5つのレースそれぞれで1着になると思う馬を選び、5レース全ての1着馬を当てる馬券で、重賞は5番目のレースに指定されることが最も多い。そして、この5レース目で1番人気に支持された馬もまた、G1レース以上に悲惨な連敗を続けているのである。
先週末のWIN5で最終関門となったユニコーンS(G3)でも、1番人気に支持されたリメイクが6着に敗れたために連敗ストップは先延ばし。振り返れば5レース目で1番人気馬が勝利したのは、1月20日の開催で淀短距離S(L)をスマートクラージュまで遡る必要がある。
半年近くの期間で積み重ねた1番人気馬の敗戦はすでに24連敗。この中には当然ながら今春のG1レースも含まれている。世間ではG1レースばかりに大きな注目が集まっているものの、WIN5ではさらに深刻を極めていたということだ。
勿論、こういった数字に明確な根拠がないことも重々承知しているのだが、いつかは止まるだろうと考えられている内に、ここまで長く続いている事実からは目を逸らせない。
また、1番人気を争うことが濃厚なタイトルホルダーは、天皇賞・春の芝3200mから1000mも距離が短くなる芝2200mへと条件が悪化。エフフォーリアにしても断然人気を裏切った前走の大阪杯(G1)の敗因は依然として不鮮明だ。
2頭にこうした課題が残されている上に1番人気の苦戦が目立っている現状。多士済々の実力馬が集結した今年の宝塚記念が非常に楽しみであることに変わりはないが、この縁起の悪いジンクスを考えると、それぞれの陣営もできることなら1番人気は避けたいところだろう。
(文=黒井零)
<著者プロフィール>
1993年有馬記念トウカイテイオー奇跡の復活に感動し、競馬にハマってはや30年近く。主な活動はSNSでのデータ分析と競馬に関する情報の発信。専門はWIN5で2011年の初回から皆勤で攻略に挑んでいる。得意としているのは独自の予想理論で穴馬を狙い撃つスタイル。危険な人気馬探しに余念がない著者が目指すのはWIN5長者。
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